Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

T.ファイ:ハイドン 交響曲No.54  

ハイドンの交響曲54番もひじょうに優れた内容を持ちながら、単独盤ではあまり見かけないのがもったいない曲だ。全楽章バランスの取れた充実度がある。T.ファイのすべて心得たような演奏で聴くのがまた良い、15集で53番「帝国」とカップリングされている。
fey hay 54
トーマス・ファイ 指揮
ハイデルベルク交響楽団
2011年 Hänssler Classic


交響曲No.54ト長調
第一楽章 Adagio maestosoで付点リズムの荘重な序奏、ファイはパンチは効かせるが響きは涼やかなのが良い、Prestoの主部、弦が弾くリズミカルな旋律が第一主題だが、目立たない、同時に吹くhornが主題に聴こえる、総奏に入ると極めて活気に満ちる。
展開部は[65~129]と長く、第一主題で始まり、[109~117]で短い対位法を聴かせ、
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[118]からfzの力強い推進に移る、斬新さと活力に満ちた楽章。
第二楽章 Adagio assai、疾風怒涛期タイプの緩抒楽章として最もデリケートな傑作かもしれない、さすがにI氏も褒めている。vnには弱音器が付く、ファイはvnにpppレベルの弱奏を用い、管の音は現実のように、vnは夢想世界のように響かせる。前半の[42]からは例によってvn1をソロにする効果を使う。短調となる後半[50]から、スコアにはppの指定があるだけだが、ファイはこの例のような強弱法を取り入れ、奥行きを深める、
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そして展開部でobが加わり転調の移ろいを聴かせる、
再現部もすんなり型どおりでなく、[107]で意外な転調がある、[117]からカデンツァとなり、vn1、2、各1人の美しい二重奏を聴かせて閉じる。
メヌエット Allegrettoは跳びはねるユーモラスな主題、trp、timpも粗野なほどに効かせる、弦楽のみの弱奏との対比が大きい。トリオはテンポを緩め、一転して柔和な表情、メヌエットの再現では、timpのリズムに即興がある。
終楽章 Prestoも引き続き活力があり、入念に書かれた内容を持つ、ファイはバス部の動きを強調して聴かせ、終楽章に彫りの深さも与える、また反復の際、vn1の[74]および[78]のアウフタクトに上行パッセージの装飾を入れ、これが決まっている。
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ご覧いただき、ありがとうございました。
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