Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

N.ノース:S.L.ヴァイス vol.3 "Galanterie"  

ナイジェル・ノースの弾く、S.L.ヴァイスのvol.3 "Galanterie"が届いた。m
2012年5月に録音したvol.2と間を置かずの録音で、今回もL.ヤンソンの13コースluteを用いての演奏だが、使用弦のはっきりわかる写真が載っていた、ナイルガットとKFの組合せで、⑬コースはoct弦もKFのようだ。
n n weiss vol 3c
今回は曲もいい、まずドレスデン本の6曲目に入っているd-mollのパルティータ、ロンドン写本の後ろに入っているc-mollのソナタ、また両本に入っているヴァイスが唯一用いた調でf-mollのソナタ、と聴きどころが、現在最高と言える円熟味を湛えたノースの演奏で満喫できる。
n n weiss vol 3a
n n weiss vol 3b

d-mollのパルティータの頭、Fantasiaは1:26だが、もっと長く感じる充実した時間だ、ノースの表情豊かなアゴーギグが引き付ける、Allemandeの反復での装飾は流石!
Couranteは譜例のように---
weiss d cou01
---上声、内声、バスと3声が流れて行く書法が心地よい、後半にある2小節ずつのゼクエンツで、バスラインが開放バス弦へと移ったところ---
weiss d cou02
---ここはズシッと威厳の響きを聴きたいところ、ヤンソンの楽器とKF弦がよく応えているv
Gavotteも3声の類似した書法だ。
最後のGigueは充実して結構長い、高域で2声で始まるが---
weiss d gig
---バスラインは広い音域を動き懐深い感覚、ノースはテンポを落ちつかせ、始まりから絶妙なアゴーギグで聴かせ虜にする。

次のc-mollのソナタは他で聴いた記憶がない、頭のPreludeは幻想曲というべきもので、当CDのタイトルにふさわしいギャラント、あるいは"sturm und drang"の性格、ライナーノーツを見たら、ノースの解説にも同じ事が書いてあった^^
weiss c pre
バス声部のみで始まるのも異例で、C.P.E.バッハを予感させるような、多感な転調も多い、ただし写本ではこのPreludeだけが後から加えられたのか?筆跡が異なり、Allmande以後は同一の手になっている、
weiss c all
この事情はわからないが、ノースは写本のとおり順に演奏している、他者の曲?であるとしても、このPreludeはぜひ聴きたい魅力がある。
最後のf-mollのソナタも味わい深い。
ヴァイスの名演を聴きたい方にはお薦めのアルバムだと思う。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: リュート作品

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コメント

質問です。

以前、万鮪を取り上げておられて私も試してみましたが、ギター時代の巻弦の音が忘れられずにどうも音色、響き具合が馴染めませんでした。
本CDの試聴をしてみましたが、低音のエネルギーが巻弦に比べ弱いように聞こえます。音色も関係しているのでしょうか。
KF弦は万鮪と似た特徴を持っているのでしょうか。
ノース先生が採用されているので非常に興味は持っているのですが。

LUTE #- | URL
2017/05/02 09:43 | edit

LUTEさん こんにちは

サバレスのKF弦を注文し、近々届きます、
万鮪との比較確認も含めて、この件をあらためて記事にしたいと
思いますので、しばしお待ちください。

michael #xNtCea2Y | URL
2017/05/02 10:07 | edit

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