FC2ブログ

Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

J.M.クラウスの室内楽  

このアルバムは入荷まで日にちがかかりましたが、待った甲斐がありました。
バロック・ヴァイオリンのヤープ・シュレーダーほか古楽演奏家達による名演です。総演奏時間78分!充実して楽しめる1枚です。

しかしこの表紙の絵!チェンバロの蓋の絵のようです。楽器は西洋楽器ですが、奏者達はいったいどこの国か?
kraus kam

1.ピアノ・トリオ ニ長調 VB172
2.ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ短調 VB158
3.ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ハ長調 VB164
4.フルート五重奏曲 ニ長調 VB184

ハイドンが身を置いていたエステルハージ宮は音楽の中心地から離れた場所だったのが幸いして、ハイドンに独創性を与えたと言われますが、クラウスもひょっとして似た立場だったかもしれません。古典派様式であることに違いはないのですが、どこか並行世界の中心層から少し離れたような不思議な雰囲気を感じます。

1.はfp、vl、vcの典型的な3楽章のトリオでとても親しみやすく、センスの良さが光ります。クラウスらしい、すぐわかる独特の旋律趣味が聴き取れ、これが一味違う音楽のキレの良さともなっています。
Trio in D-major, VB 172 - Allegro

2.は興味深い曲で、クラウスの短調作品共通の魅力を持つとともに、バロックのソナタと融合したような不思議な味わいです、ソロ・ヴァイオリンに低音の対旋律があり、チェンバロとvcで演奏されます。第一楽章展開部の終りに突如緩叙部分が入り、ここがコレッリのvlソナタあたりをふと連想するのが味なところです。ここでのソリストNils-Erik Sparfはリピートで装飾音を入れています。
Violin sonata in D-minor, VB 158 - Allegro
第二楽章はファンタジアとなっていてテンポも旋律も様々に変化させ、vlの妙技も聴きどころです。

3.は第一楽章に序奏らしき部分を持つのが珍しいです、序奏の動機はそのまま主部のテーマになり、快調なアレグロではじつに心地よいです。展開部もいい、vlソナタといいながら、ピアノが主役みたいですね^^
Violin sonata in C-major, VB 164 - Largo - Allegro

4.はフルート&SQの5つのパートが充実した掛け合いをする見事なクィンテットで、親しみやすさもあります。非常に豊かで、シンフォニア・コンチェルタンテのようにも聴こえます。
Wiener flute quintet in D-major, Op.7 / VB 184 - Allegro moderato

先日聴いたピアノ・ソナタに続いて"演奏が良い″のも一段と魅力的に聴けます。
当盤と同曲を含む、クラウスのvlソナタを集めたNAXOS盤もありますが、こちらは20世紀半ば的な古いタイプ?の力の入ったギトギトした演奏で聴きづらいです;こんにちのピリオド指向が作品に余計な大味をつけず真価を聴かせてくれるのが、これらの比較でわかる気がします。クラウスはいい時期に復活してきました。
関連記事

category: J.M.クラウス

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/150-9e78f6db
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック