Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

リュートの鳴らし方、様々  

一言にリュートといっても、時代やお国柄によって趣味趣向が変わってくる。m
まず手持ちの6コース(alto)luteは④c.からoctave調弦にしているが、明るい響きになり、フランチェスコ・ダ・ミラノなどルネサンス期イタリアの作品に対応する。
6c lute
7コースluteのほうは⑥c.までユニゾン、⑦c.のoct.弦も控え目に鳴るようにして、内向的な響きに揃えた:画像

ピッチニーニなど初期バロックのイタリア作品も多コース楽器の高音弦からバス弦まで駆使して鳴らす、華々しい作品が多い。
一方、フランスのバロックluteになると、ルネ・メサンジョーが11コースでd-mollの調弦、いわゆるバロックlute調弦を確立し、ゴーティエ一族らが続き、パリ楽派とも言われる、幽玄で内向的な趣きのリュート音楽が栄えた、①c.をまったく使わず、中低音のみで渋く和音を聴かせるような曲もある。
下の11c.luteは⑥c.の万鮪が不調だったので、KF101Aに張り替え、具合よくなった。あとはナイルガットと*万鮪で構成、
11c_20170509091124fe8.jpg
manyu_20170509091710bf2.jpg
*「万鮪」:呉羽の大型魚用フロロカーボン(KF)釣糸

後期バロック期でお馴染みシルヴィウス・レオポルト・ヴァイスはバロックluteを集大成する位置で、イタリアで学んだ時期もあり、作品はフランス、イタリアの趣味を併せ持ち、自国ドイツの趣味もあるだろう、よってヴァイスには幽玄さに加え力感と輝かしさも出る楽器が欲しい、ここで、バスライダー式の13c.luteとジャーマンTheorboの選択がでてくる、
両者13コースで調弦はまったく同じ、
13c lute
バスライダーは指板部より8cm長い
gt 02
写真のジャーマンTheorboでは指板内の⑧c.までが弦長70cm、指板外の⑨c.からが弦長96cmと突然長くなり、当然響きが変わる、特にoct.弦が極端に細長くなるのが大きな要因かと--。
しかし、実際に曲を弾くと、この差は不思議と気にならない。この楽器は⑥、⑨c.にちょうど良い万鮪がなかったので、サバレスのKF弦に替えてやっと整った;
バスライダー式の13c.luteが11c.luteからの改造型であるのに対し、ジャーマンTheorboは完成型かもしれないが、バスライダー式の短い低音弦の響きもわるくない。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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