Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

今村泰典:S.L.ヴァイス Lute ソナタ集  

バロックluteというのは、⑥コースから下のバス弦は音階になっていて、開放弦なので、弾いたら鳴りっぱなしである、(このぶっきら棒さが、"らしさ"でもあるが^^;)m
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減衰の早いガット弦は放っておいてもよい部分もあるが、和音外となってしまう音など必要に応じて止めないといけない、スタッカートにしたい場合もある、この点わりと大まかな奏者もいれば、消音動作も綿密な運指のようにきちんと行う人もいる。右手、左手の使える指や手の平を駆使して止める方法は様々ある。
今日は1994年録音の今村泰典氏(Lute)による、シルヴィウス・レオポルト・ヴァイスのかなり難度の高い作品を聴く。
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レーベル:CAPRICCIO
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今村氏はじつにハイテクニックの持ち主で、ヴァイスにしても、バッハにしても、鍵盤で演奏するかのように完璧なコントロールで、バス旋律もよく整っている。
最初のハ長調ソナタの頭にOuverture(フランス序曲)があり、このアレグロ部分はヴァイスの書いた最も高度なフーガだが、
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アレグロの開始部分
ここは今村氏のテクニックが効いて、緻密に内容が聴ける。
トラック⑧には例のニ短調のフーガが入っているが、これはお手のもの、当盤と同じ動画があった、これも前半にプレリュードを付けている、
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動画:Silvius Leopold Weiss - Prelude and Fugue in D Minor
ヴァイスはソナタの最後に置く急楽章にけっこう長く充実した(難しい;)曲を書いているが、ハ長調のPresto(トラック⑥)、またイ長調のPresto(トラック⑭)など、今村氏は可能な最速のテンポを取りながら、各声部を綿密に整えて聴かせる。
しかし、バロックluteは響きの重なりが魅力の楽器でもあるので、どこを響かせ、どこを止めるか、適切な対応が必要だ;

PS.今村氏が当録音に用いたのは、ウンシージャ・モレーノ(スペイン)作、13c.バロックlute、ウンシージャの楽器はひじょうによく鳴るので知られていて、バス旋律も豊かに聴こえるが、響板がかなり薄いそうで、耐久性では心配なところがあった、マティアス・デュルビー(フランス)の楽器も同傾向だったが、よく鳴るリュートはリスクも大きいようだ。
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ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: リュート作品

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コメント

国内最高レベルのトップ奏者の1人に違いない方ですね。
その類まれな才能、技術はすばらしい。
活動の拠点は欧州ですが、日本へもたまに来日して講習会を開いておられますし、私も昔、聴講だけしたことがありますが、いやあ、その緊迫感、隙のない技巧には驚きました。クラシックギターのプロも教えを乞うほどの演奏家です。

私は、丈夫なリュートがいいかなあ。。
でも、プロは結構いろんなリュートを発注して使って、その可能性を試していますよね。
そういう評判の良いものの中から情報をゲットして、いいリュートを入手したいもんです。(高いですけど。。)

白クマ #BwtdbEoI | URL
2017/05/12 18:59 | edit

白クマさん こんばんは

今村さんの講習会、一度だけ受けました、私にはもったいなかったですけど^^;
今練習している曲をどう弾くかよりも、音楽的な捉え方など、今後の良い方向付
けとなる、短い時間を有効にしたレッスンでした。

>リュート
その時はお高くても、ハイエンド器であれば、一番お値打ちとなりますね^^

michael #xNtCea2Y | URL
2017/05/12 19:56 | edit

おお、受けられたのですか!!
それは貴重なご経験です。
良い師との出会いとレッスンは、一生の宝です。


>そうそう、一流の楽器は、初期投資だけで、長く愛着を持って使えますよね。そういう満足感を味わってみたいです。
実は、今、ちょっと物色中なんです(;^_^A

白クマ #wJw6i5z2 | URL
2017/05/12 21:20 | edit

>ちょっと物色中なんです

おやっ!
お決めになったら、知りたいですね^^vよろしければ、

michael #xNtCea2Y | URL
2017/05/12 22:02 | edit

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