Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

S.ラトルのハイドン90番  

'90年代あたり、古楽の演奏が本格になってバロックのみならず古典派演奏にも大きな進展があり、本当の意味の復興期と言えるでしょうね。ハイドンもそれまでせいぜい後期の有名曲がたまに演奏され、録音も同様というのがお決まりでしたが、傑作にもかかわらず、有名曲の間のエアポケットに隠れていた作品が積極的姿勢の良い演奏で聴かれるようになりました。同時に無名だった古典期の作曲家も良い演奏で現代デビューして、ここ数年新鮮な楽しみが絶えません。

今日はそうした嬉しい流れのひとつ、サイモン・ラトル、バーミンガム市響のハイドンSym 60、70、90番。
ラトルがエアポケットから掬いあげた傑作で、ちょっと定型ではないユーモア・センスも含んだ作品、60番はハイドン版「音楽の冗談」でもあります^^60番は六楽章あり、知らない聴衆は第四楽章のあと拍手してしまう、90番もほんとの終結の前に拍手してしまう曲です;

rat hay 90

さて90番ですが、ピリオド・スタイルとして、何一つ引っかかることのない安心して聴ける演奏と言えましょうか、弦の涼しげな弾き方はもはや当たり前に聴こえます。この曲の初稿にはトランペットとティンパニはなく、後から追加されたそうですね。これらの楽器があって当然のように聴こえますが;
第一楽章は私にはもっとも良いテンポに感じ、メリハリをもたせながら快調に前へ進んでいきます。展開部の入りのピアニッシモの緊張感がいいです。提示部の反復や展開部以後、何度も出てくる主題にはセンスのよい装飾を木管ソロに入れています。T.ファイの前にもあったんですね。テヌートに弾いたところを次はレガートにしたり、ワンパターンを避けています。
第二楽章はごく自然に、短調の力強いところも重すぎず、涼やかに聴かせます。けっこうロマンティックな趣の楽章ですね。
メヌエットは速度指定がないそうですが、ここも指揮者の捕らえ方次第、適切に感じます。
終楽章はちょうどいい快速感でアンサンブルも気持ち良く揃っています。ここでは展開部以後の後半も反復しています、やはりもう一度聴きたいと思わせますね。定型どおりの終結部できっちり終わった!・・ように演奏しています。が、終わりじゃない、ハイドンのユーモアに存分、同調しています。
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category: F.J.ハイドン

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