Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

螺鈿とインレイ  

螺鈿といえば、正倉院の「螺鈿紫檀五絃琵琶」を思い出すが、楽器にも関りの深い装飾技法である螺鈿と西洋のインレイについてざっと調べてみた、どちらも非常に手の込んだ職人技で、人間の作った着色料は殆ど使わず、天然素材の色彩、質感だけで構成される"美の壺"^^
radenbiwa.jpg
まず、螺鈿は中国から伝わった漆器に施す飾り(主に貝殻)であり、工法は大きくわけて嵌入法と付着法の2種がある、
①嵌入法
01a_20170812145759b3f.jpg01b_20170812145801ed4.jpg
漆塗りを施した表面を彫り込み、その模様に合わせて切り出した貝片をはめ込み、さらに上から漆を塗ってから研ぎ出し、ツヤが出るまで磨く。
②付着法
02a_2017081214583534b.jpg02b_20170812145836be3.jpg
木地固めをした上に貝片を漆で接着し、その貝の厚さに近い高さまでサビ(生漆に砥粉を混ぜたもの)を塗り、中塗り、上塗りを施して、貝を研ぎ出す。
raden02_20170812124548b7d.jpgraden01_2017081212454914f.jpg
螺鈿の漆器
黒い漆器に貝殻の光沢のコントラストは古くから人々を魅了してきた。

次はインレイ、漆を使わない西洋の家具、楽器、小物類等では木地に直接飾り材を嵌めこむという手法が使われる。
楽器でいうと、バロック期までは飾り材は主に象牙や、木地に対し色違いの木材が使われ、落ち着いたコントラストだった(個人的にはこれが好みv)、
b guitar02
バロックギター
インレイは飾り材を図柄の形に切り出し、木地側にもそれがぴったり嵌る彫り込みを入れて接着、最後は木地と平坦になるよう仕上げる、(技と根気、時間が要りそう;)
001c_20170812154838358.jpg001d.jpg
ニス塗りにより、木地と飾り材の発色も鮮やかとなる。
19世紀になると、真珠母貝など光り物のインレイが多く見られる、
このギターは響板の縁と響孔周りに貝のインレイがある、
19c g 01b
またこのように貝の表面にケガキ針で図柄を入れ、そこに顔料を擦り込んだ、
銅版画的な装飾もある、
19c g 02b
歳月が経つと木地のスプルースは褐色化してくるが、インレイは色褪せずコントラストが際立ってきて、古くなった風格が出てくる。
ローコストの楽器にはインレイ風のシールが貼ってあったりする;

ご覧いただき、ありがとうございました。
関連記事

category: 楽器について

tb: 0   cm: 2

コメント

今晩は。
インレイは楽器にとってプラスかマイナスかなんて議論もありますね。

真珠母はバロックギターにも使われていますね。
T先生所有の1台・・・正確にはバロックではありませんが・・・に真珠母で装飾された楽器があります。

奇士 #nLnvUwLc | URL
2017/08/12 22:23 | edit

奇士さん こんばんは

>プラスかマイナスか
楽器の一番振動するところ、ブリッジ周辺などは避けるようですね、入れる
としても木材のごく軽い飾りとか、
貝をあまり多量に使うとどうなのか?と気になります。

michael #xNtCea2Y | URL
2017/08/12 22:40 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/1601-a1c55e9c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック

月別アーカイブ

FC2カウンター