Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

アーノンクールのハイドン 交響曲第96番  

バロック・リュートのような弱音楽器の音楽表現は、弱音内での微妙なコントロールに神経を使います。強調したい音は長めに伸ばし、軽く聴かせたい音は短めに切るという手法も有効です。これはリコーダーやヴィオラ・ダ・ガンバのような弱奏表現の細かな楽器にも言えると思いますが、弱音のために奏者はことさらエネルギーを使います。

アーノンクールのハイドン、モーツァルトの演奏で行われる、弱奏表現にも同様の細やかさと同時に費やされたエネルギーが感じられ、引きつけられます。静かでレガートな中にも細かな階層のデュナーミクがあり、伸ばしたり切ったり、言葉のイントネーションのような感じです。
RCOを指揮したロンドン・セットも名演だと思いますが、今日は96番「奇跡」です。
録音はコンセルトヘボウの美しい響きを入れながら、意外に各パートも分離良く聴こえる好録音です。

har hay

96番といえば私が最初に聴いたのはブルーノ・ワルター、ニューヨーク・フィルのLP盤でした、B面には102番が入っていて、早くから"通"の曲をレコーディングしていたのに敬服です、他に録音はなかったでしょうね。
アーノンクールは第一楽章序奏から前述の魅力を十分に聴かせ、主部に入っても第一主題の始まりをレガートに弾かせます、他に例がない始まりですが、集中させられる響きなんですね、活気に満ちたダイナミズムもモダン・オケらしくふくよかなボリューム感で聴かせますが、過度に重くはなりません。
第二楽章はチャーミングな楽章ですが、短調に入った劇的な部分がやはり魅力ですね、やはり、ここも味わい深いレガートを基調にシンフォニックな響きも聴かせます。
メヌエットのトリオでもオーボエ・ソロのバックで弦が"空気"のようなレガート伴奏をするのですが、ここもハマりました。
終楽章は急がないテンポで聴かせるべき表現をきっちり大事に演奏しています。
アーノンクールは特にロンドン・セット前半曲は同様なデリケートな表現を駆使しているのが耳に入り、非常に美しいです。
後半曲では豪快さが出てきますが、100番など快演中の快演!、あらためて。
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category: F.J.ハイドン

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