FC2ブログ

Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

宇宙の氷は液体  

冷凍庫で作る氷は水分子が規則正しく並んだ結晶で、まさしく氷と言えるものだが、水を急速冷却すると、分子が並ぶ暇もなく凍り、分子がランダムに集まった非結晶氷(アモルファス氷)になるそうだ、きちんと並んだ結晶氷に対し、非結晶氷は熱の伝導性が非常に低い、彗星があれだけ太陽に接近しても溶けて無くならないのは非結晶氷で出来ているためらしい。m
C2011W3 (2)C2011W3.jpg
太陽に12万km(太陽直径の約10分の1)まで接近して生き残ったラブジョイ彗星

極低温の宇宙を漂う水(星間氷)もこのような非結晶氷だと考えられる、この非結晶氷は密度の違う2種類があり、高密度アモルファス氷、低密度アモルファス氷と呼ばれる。
じつはアモルファス氷は温度域によって、固体ではなく、粘性の高い液体となることがわかってきた。この性質は惑星形成の始まりである塵の集積の働きをしている可能性もある。

北海道大学の実験室では、-263℃~-258℃まで冷やした基板に水・メタノール・アンモニアの混合ガスを蒸着させ、紫外線をあてて星間氷を模擬的に作ったそうだ、いくつかのステップを踏んだ実験で、詳細は省略するが、結果として、この氷は-210℃~-120℃の間で液体が沸騰したようになり、水素ガスが放出された、これは紫外線照射により、メタノール、アンモニアの分子が分解され、発生した水素ガスと考えられる。
こうした現象から、星間氷の中で、高分子有機物や糖、アミノ酸といった生命の素が化学反応で出来る可能性を示している。これには十分な紫外線照射が必要とされる。
001_20171010085945c10.jpg
低温透過型電子顕微鏡で観察された紫外線照射非晶質水氷の変形(温度上昇中、-248℃, -203℃, -177℃, -153℃で撮影)。島状に分布する非晶質氷(写真中で暗く見える部分)が変形し、液体が濡れるように基板上に広がっている(像がぼやけていく)。(下)非晶質氷の変形(濡れ)の模式図 資料:北海道大学

原始惑星系円盤が周囲の恒星から照らされるような環境では円盤中の氷が短時間に十分な紫外線照射を受け、液体状の氷が現れる可能性がある。
heic0917ab_4000.jpg
オリオン大星雲に多く見つかっている原始惑星系円盤、これらも先に生れた明るい星々が星間氷に十分な紫外線を照射しているのではないか。

宇宙科学ランキング
ご覧いただき、ありがとうございました。
関連記事

category: 宇宙・天体

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/1660-d42c1613
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック