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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

作者不詳:ヴィターリのシャコンヌ etc.  

「ヴィターリのシャコンヌ」というのが、vnの名曲としてあるが、これはバロック期のリンダーという、ドレスデンの音楽家による手稿譜が残るのみで、vn奏者のT.A.ヴィターリ(Tomaso Antonio Vitali、1663年-1745 伊)が作曲したという証拠はないらしい、
Vitali_tomaso_antonio.jpg
Tomaso Antonio Vitali
明らかなのはバロック期の誰かが作ったということ。
リンダーの手稿譜を元に19世紀、メンデルスゾーンと同時期のvn奏者F.ダヴィットがvnとpfのために編曲している、さらにロマン派後期の頃、L.シャルリエという人が華やかな変奏を加えたものが今日よく演奏されるらしい。H.シェリングのシャルリエ版による演奏を聴くとリンダーの譜にはない挿入部分がかなりあり、そこはバロック的ではない、pfパートも通奏低音とはかけ離れたロマン趣味になっている。
h s vn
you tube:Henryk Szeryng plays Vitali's Chaconne
音楽として楽しめれば否定するつもりはないが、
バロック期に戻ったリンダー版による演奏はバロックvnの先駆者、E.メルクスが最も初期に録音している、
20140321134451573_20180112104316a09.jpg
you tube:Vitali - Ciaccona, Chaconne ("Original" Version), part 1
vn:エドゥアルト・メルクス
org:E.ミュラー、lute:K.シャイト

確かに"混ぜ物感"はなくなるが、古楽奏法は模索の時期だった。
vi cac
リンダー版
参考:リンダー版による新録音でAttilio Motzo(バロックvn)の動画
v chaco
you tube:Tomaso Antonio Vitali - Ciaccona in sol min. per Violino e Basso
作曲が誰であれ、手を加えずとも魅力あるシャコンヌだ。

ほかにも有名作曲家の曲として、長く親しまれてきた曲に、実は他人の作曲だったというのがいろいろある、
バッハのメヌエット(BWV Anh 114)とされてきたこれは、
bwv anh114
C.ペッツォルト(Christian Petzold)というオルガン奏者の作だった。

「ハイドンのセレナード」でお馴染みだったSQの主題は
andante canta
ロマン・ホフシュテッター(Roman Hofstetter)という修道士でアマチュアの作だった。

また「おもちゃの交響曲」もハイドン作と伝わっていたが、これには早くから疑問にされていた、1951年、レオポルト・モーツァルトのカッサシオンに含まれる曲とわかり、"父モーツァルト作曲"が定着したが、1992年にオーストリアのシュタムス修道院で、当時の神父が写譜した「おもちゃの交響曲」が見つかり、同地の作曲家エトムント・アンゲラーが1770年頃に作曲したと記されていた、現在、原作者はアンゲラーが有力視されている。

このほか、バッハのvnと鍵盤のための組曲イ長調 BWV1025が、リュートのS.L.ヴァイスの曲だったという件は過去にも書いた。
桐山建志&大塚直哉:バッハ vnと鍵盤の為の作品集 vol.5

ご覧いただき、ありがとうございました。

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category: その他・バロック

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コメント

こんばんは。
バッハのメヌエットは他人の作だった、!知らなかったです。昔、ピアノを習っていた頃を思い出します。ソナチネとかをやってから、この種の複音楽というのは、何というのかな目にも脳にも指にとっても驚きというか、なかなか上手く運指できなくてインパクトありましたよ。

ちなみに、ハイドンのセレナードはモーツァルトの曲だと思っていました。

quietplace #- | URL
2018/01/12 20:01 | edit

はじめまして

クラッシック音楽が好きでよく訪問させていただいております。音楽理論など全くわかりませんがクラッシックを楽しんでます。
ヴィタリのシャコンヌは、少し前に息子がヴァイオリンで練習していました。多分Hシェリングのシャルリエ版の方ですね。とても綺麗な曲で古典音楽にしては随分と技巧的で華やかな曲だと思っていました。少し原曲より編曲されているとは知っていましたが。ヴィタリ作曲でなかったとは初めて知りました。リンダー版、原曲になるのでしょうか、バロックヴァイオリンで演奏されてるシャコンヌ、今のヴァイオリンと音も違うようですね。こちらもまたシンプルですが素敵です。リンダー版聴けて嬉しかったです。ご紹介ありがとうございました。また、宜しくお願い致します。

hiyorin #zxt178To | URL
2018/01/12 20:35 | edit

quietplaceさん こんばんは

アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳はバッハの息子やF.クープランなど、J.S.バッハ以外の曲も集めてあるので、ほかにもあるかもしれませんね。

>ハイドンのセレナード
弦楽四重奏の全楽章を聴くと、ハイドンでもモーツァルト風でもない感じです、この種の名旋律って案外無名の人が書いていますね;

michael #xNtCea2Y | URL
2018/01/12 23:02 | edit

hiyorinさん はじめまして、こんばんは
ご訪問いただき、ありがとうございます。

作者不詳とは言え、ひじょうに魅力ある曲ですね、
お子様の演奏でじかに聴かれるのは羨ましいです。
リンダーという人が誰かの曲を書き写したか、あるいはリンダーが作曲者だという説もあるようで、謎のようですね。
今後ともよろしくお願いいたします。

michael #xNtCea2Y | URL
2018/01/12 23:19 | edit

これがリンダー版ですか

こんにちは。
この曲は大好きなんですが、リンダー版は初めて聴きました。
こちらのほうが雅で好ましい感じもします。
シャルリエ版のドラマティックさも良いですが。

あと、レスピーギはこの曲をオーケストラとヴァイオリン独奏に編曲しています。
これもかなり自由な編曲で、相当厚化粧になっているので、好みは分かれるでしょうね。

https://www.youtube.com/watch?v=0efXLZZoW5U

木曽のあばら屋 #GHYvW2h6 | URL
2018/01/13 18:10 | edit

木曽のあばら屋さん こんばんは
コメントありがとうございます。

>レスピーギ編
リンク先のご案内もありがとうございます、
レスピーギは古い音楽もよく学んでいると聞きますが、原曲の美しさをよく知ったうえで、レスピーギ時代の音楽にセンス良く転身させているように思います。
終盤かなりドラマティックになるものの、こういう曲として初めからあったように自然に感じさせるのが上手いですね。

michael #xNtCea2Y | URL
2018/01/13 22:06 | edit

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