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宇宙最初の星:初観測  

宇宙初期のことをざっとおさらいすると、ビッグバンで誕生した宇宙は膨張とともに温度が下がり、一旦真っ暗闇となった(暗黒時代)、 ビッグバン後の物質は殆ど水素とヘリウムだったが、物質分布の僅かなムラが起因となって、局所的に重力で集まってきた、これにはダークマターの重力も必要とする。
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質量が増して中心で核融合が始まり、初代の星が生まれ、宇宙に最初の明かりを灯した。
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2月28日、米アリゾナ州立大学などの天文学者チームは宇宙誕生後、最初に生まれた星々に由来する電波の証拠を初めて捉えたと発表し、科学誌natureにも掲載された。
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(資料:N.R.Fuller, National Science Foundation)
宇宙最初の星を光学望遠鏡で見るのは遠すぎて不可能であり、その星々が発した紫外線が宇宙マイクロ波背景放射(CMB)に与える変化を検出する方法で、ファーストスターの間接的証拠を探していた。
水素原子は波長21cmの電波を吸収・放出する性質を持つ、宇宙最初の恒星が生まれ、暗黒時代の宇宙を満たしていた中性水素ガスが星からの紫外線を受けると、その影響で水素原子の特性が変わり、21cm線を放出するよりも、吸収する傾向が強くなる。そのため、CMBの電波強度を精密に観測すると、21cm線の吸収の跡がシルエットで現れる、今回はこの検出に成功した。この検出は地上の電波や天の川銀河からの電波など、圧倒的に強いノイズの中から見つけるという、技術的な困難があったそうだ。また、吸収が現われる周波数範囲から、最初の恒星が生まれたのは宇宙誕生から1億8000万年後であることも導かれる。

まだ暫定的な所見らしいが、追加観測や検証によりこれが正しければ、重力波の初観測にも匹敵する最大級の発見となる。また、新たにわかったこととして、初期宇宙の温度が-270℃と今までの推定より2倍も低かったことが判明した。
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ファーストスター:想像図(資料:N.R.Fuller, National Science Foundation)

一昨日の「最も遠い超新星」の話とも関連づいてくるかもしれない、宇宙初期の星は殆どが水素、ヘリウムといった軽い元素で作られ、太陽数百個分の大質量星だったと考えられる(恒星の分類では種族Ⅲとされる)。当然、星の寿命は数百万年ほどと短く、宇宙で最大規模の超新星爆発が考えられる、このとき出来た超大質量BHがその後、殆どの銀河の中心に鎮座するBHの元となったという説もある。また初期宇宙は温度が高かったと考えられていたが、それでは恒星を作る物質は動きが速く、纏まり難くかったはず、という矛盾も上述のとおり、予想外に低温だったことで解決されるかもしれない。

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