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Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

絶対零度より低い温度  

絶対零度という言葉を耳にするが、エネルギーがゼロの状態で、宇宙の温度の下限値でこれ以上、下がりようがないはずだが、もっと低い温度があるという実験報告がある。
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*絶対零度:0 k(ケルビン)=摂氏-273.15 ℃

宇宙のあらゆる方向からビッグバンの名残の電波である宇宙マイクロ波背景放射が観測される、元は超高エネルギーが放った光だったが138億年、宇宙が膨張を続けたため、光の波長が引き延ばされ、今はマイクロ波の波長でやってくる、
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WMAP:宇宙マイクロ波背景放射観測図
黒体放射の法則により、このマイクロ波の波長から温度がわかるが、宇宙背景の温度は2.725 k(摂氏-270.425 ℃)を示している、僅かなムラはあるが宇宙のどの方向にも絶対零度の場所はないことになる、BHの表面など理論上限りなく絶対零度に近い場所はあるらしい、これはBHの事象の地平面では限りなく波長が伸ばされてしまうからだ。

水は液体のときは分子が自由に動ける、摂氏0 ℃以下で氷となって分子は配列するが、個々の原子は振動している(エネルギーがある)その原子の振動も止まったとされる状態が絶対零度になる。しかし、量子統計力学で見ると絶対零度においても原子は不確定性原理のために静止せず零点振動を起こしているそうだ、例えばある一定温度の物質の持つエネルギーを考えた時、そこに含まれる粒子のエネルギーは上下に分布していて、その平均値で何 ℃、と決めているだけだ。

今日の話は非常にややこしいのでだいぶ端折るが^^;自然界に普通に存在する系の*ボルツマン分布では、ほとんどの粒子が低エネルギー状態であり、一部の粒子だけが高エネルギー状態となっている。系の中のすべての粒子のエネルギー準位が最低レベルになるときの温度が絶対零度である。
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(資料: LMU and MPG Munich)
マイナスのケルビン温度では粒子のエネルギー分布が通常とは反対になる。
*ボルツマン分布とは、起伏のある場所にたくさんのビーズを置いた状態に例えられる。
002_20180330093616754.jpg
(資料: LMU and MPG Munich)
通常の世界では、ほとんどのビーズは凹んだ谷の部分に集まり動かなくなる(上図/左)、全てのビーズの状態を合計すると低エネルギー状態になりやすい、これはケルビン温度がプラスとなる通常の系でのボルツマン分布に相当する。
一方、状況が逆になり、ケルビン温度がマイナスとなる系は、丘の上にほとんどビーズが集まって動いている状態で(上図/右)、系全体のエネルギー状態は高エネルギー状態になりやすく、ボルツマン分布が反転していることになる。

ドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンの物理学者Ulrich Schneider氏らは超低温で気体のカリウムを用い、レーザーと磁場を使って原子を操作、ボルツマン分布の反転状態を作り出し、カリウム原子が絶対零度より十億分の数 k、低い温度になったのを測定するのに成功したそうだ。

以上、やたらややこしくて、まとめるのに疲れた^^;ざっくり言うと温度の世界にもマイナス方向がある、ということか・・?
原子の集団は通常であれば重力よって下に引っ張られるが、絶対零度より低い温度においては重力に逆らって上に上がっていく原子が見られるようになるという、この斥力といえる振る舞いは宇宙を膨張させているダークエネルギーに似ているとのことだ。
Hubble_Extreme_Deep_Field.jpg

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