Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

ダークマターのない拡散銀河 <追記あり>  

また遠い宇宙に目を向けてみよう、かつて星の大集団、銀河は「島宇宙」とも呼ばれ、銀河団という大集団も形成しながら、どこまで拡がるかわからない宇宙を埋め尽くしているらしい。 
nasa you tube
我々の居る天の川銀河のように、これまで全ての銀河には目に見えない物質、ダークマターがあり、銀河質量の9割以上を占めていると考えられてきた、さらにダークマターはその重力で星や物質を集め、銀河の形成に欠かせないとされてきた、麺のツナギのようなもので、これが無ければ粉は散らばっていく;
Milky_Way.jpg
天の川銀河:想像図
しかし、米・イェール大学の研究チームがダークマターが殆どない銀河を観測から発見した。
イェール大学のPieter van Dokkum氏らはDragonfly Telephoto Arrayという独自開発の望遠鏡で非常に淡く、暗い天体の観測を続けている、NGC 1052-DF2という暗い銀河はくじら座方向、約6500万光年にあり、巨大楕円銀河NGC1052を中心とする銀河群に属し、「-DF2」はその一員を意味する。
ngc 1052 df2 01
HSTで撮影されたNGC 1052-DF2【資料:NASA, ESA, and P. van Dokkum (Yale University)】
NGC 1052-DF2は天の川銀河と同じくらいの直径(約10万光年)を持ちながら恒星の数は200分の1ほどしかない、スカスカの銀河だ、同研究チームはハワイのケック望遠鏡を使い、NGC 1052-DF2に所属する10個の球状星団の運動を測定(球状星団は銀河の周りを衛星のように廻っている)、これら星団が秒速10.5km以下という速度を示した。その運動速度からこの銀河の質量(重力)を計算すると太陽質量の3億4000万倍程度と小さく、目に見えている恒星の質量だけで殆ど成り立っている、
ngc 1052 df2 02
赤囲いが球状星団
通常の銀河のハロ領域に恒星や物質が拡散しているようで、密度が低く、後方の銀河が楽々と透けて見える、HSTなどでさらに詳しく観測したところ、NGC 1052-DF2には渦巻銀河に見られるバルジや渦巻腕、円盤構造もなく、中心に大質量BHを持つ様子もない、さらに他の銀河と過去に相互作用をした痕跡もないとのことだ。
*仮に高密度に集まっていたとしても、星の数、質量が少なすぎるので、不規則形の矮小銀河にしかならないのでは?
どのようにしてNGC 1052-DF2のような非常に珍しい銀河が出来たのか今はまったく不明で、いろいろ仮説が出ている段階だ。
NGC 1052-DF2の観測結果はダークマターがないとこうなってしまうという例としてダークマターの存在を逆に証明しているともされるが、通常の物質とダークマターとの関わり方には新たな謎が生じたと言える。
なお、先般のアンドロメダ銀河の質量でも書いたように、ダークマターの存在比率をどの銀河も同一に見てきたことも改める必要があるかもしれない。
*ダークマターもまだ仮想の存在だ。

PS.我々は天の川銀河を中心から外れた内側から見ているので、遠くの(真横から見える)銀河と似た様子で、ありふれた渦巻き銀河の中に居ることに気づきやすいが、NGC 1052-DF2のような特殊な銀河の中に居たらどうだろう?;
ngc 4565
左:天の川中心方向、右:NGC4565(約4300万光年)

ご覧いただき、ありがとうございました。

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