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Micha: Classic音楽とLuteの楽しみ

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天王星:傾きのシミュレーション  

太陽系の殆どの惑星や衛星は公転面がほぼ一致し、自転方向も多くが地球と同じ、東から陽が昇る東回りで太陽系誕生時の円盤の回転が残っている。 
001_20180719100858376.jpg
しかし例外もあり、太陽系の第7惑星 天王星は自転軸が公転面に対し98°横倒しになっているとされる、何故90°を越す表現がされるのか、82°じゃいけないのか?
ややこしいが、天文学では黄道面の地球の北側を太陽系の北極と定め、惑星の自転方向も東回りと見なす、地球の自転軸は23°傾いており、天王星も同様に見ると98°の傾きになる、
002 b
*地球と同じように東回りだった天王星が今の状態にまで傾いたとすると98°になる、
因みに金星は普通に見て自転方向が地球とは逆になっていて、西回りなのだが、これも東回りが177°傾斜(ほぼ転倒)していると捉える、
Venuspioneeruv.jpg
金星の逆回転も天体衝突の結果だとされる。

さて、天王星の横倒しの件に戻すが、太陽系初期に起きた巨大な天体衝突で傾いたと考えられている、そうだとして、実際どのような衝突が起きたのかは不明だったが、英・ダラム大学のJacob Kegerreis氏らは50通り以上の衝突シナリオをシミュレーションしたところ、地球の2倍質量以上の天体がある方角から、天王星をかすめるように衝突すると現在の状態になるという結果を出した。
uranus you
you tube:Uranus Giant Impacts: Low Angular Momentum
天王星の形成シミュレーションの動画。衝突してきた天体の氷物質が紫色で岩石物質が茶色、天王星の氷物質が明るい灰色で岩石物質が濃い灰色で、それぞれ表されている。薄い青は天王星の大気(資料:Jacob Kegerreis/Durham University)
形の歪な小惑星同士の衝突でその後どうなるか計算は難しいが、惑星サイズの天体になると重力できれいな球体になり内部も均一に近いので複雑な要素が無くなりシミュレーションも現実を表していると言えるだろう。

なおこのシミュレーションは1回の巨大天体衝突を前提としているが、この傾きは2回の衝突で生じたものとする説が出ている、2回という根拠は、天王星には衝突前からいくつか衛星があり、天王星の自転と同じ方向に廻っていたとして、天王星が傾けばこれらの衛星も天王星の赤道面に追従する軌道へと移っていくが、1回の衝突でいきなり98°も自転軸が変化したら、衛星達は角度の近い82°の側に軌道を変え、そうなると衛星達は逆方向に廻るはずだ、衝突が2回に分けられれば少ない角度で順々に追従していくので、順方向に廻る、つまり現在の状態になるというものだ、こんなシナリオのシミュレーションも見てみたい。
天王星を廻っている衛星すべてがこの大衝突の影響を受けていれば、現状どおりの向きに廻って不思議はないが、
Uranus.jpg
HST撮影
天王星の自転周期は17時間14分で、海王星の16時間6.5分とほぼ同じ、かすめるような大衝突があったとしたら自転速度にも違いが出そうだし、横倒しにするほどの天体は何処からやってきたのか、謎に思うことがいっぱい;;

ご覧いただき、ありがとうございました。

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