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Micha: Classic音楽・Lute・宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

複数のハッブル定数  

8月7日、電波銀河としてはこれまでで最も遠い銀河を発見したと発表があった、オランダ・ライデン天文台の研究チームがインドの巨大メートル波電波望遠鏡(GMRT)で行った全天の電波サーベイ観測のデータから発見した「TGSS J1530+1049」で、へび座の方向にある。 
TGSS1530_pressrelease.jpg
TGSS J1530+1049
米・ハワイのジェミニ北望遠鏡と米・アリゾナ州の大双眼望遠鏡(LBT)で分光観測を行ったところ、赤方偏移が5.72と求められた、これにハップル定数:H0を当てはめて計算すると128億光年になったそうだ。
H0を73.0くらいにするとこの距離になる、
ho.jpg
【*ハッブル定数:H0は km/s/Mpc という単位のとおり、宇宙膨張によって、距離1Mpsあたり、毎秒、何km遠ざかっているという定数】

赤方偏移を調べれば遠い天体の距離がわかるハッブル定数:H0だが、21世紀になってようやく信頼できそうな値が得られるようになった、それまで雲を掴むような状況だったが、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の任務としてこの解決は重要だった。
参照.Wikipedia:ハッブル定数の値
2001/5のHSTによる観測以来、大幅に外れた数値はないが、それでもどの数値を使うかによって、計算結果に開きがでる、因みにTGSS J1530+1049の距離を2015/2のプランクミッションの値、67.74で計算すると、138億光年で宇宙年齢と同じになってしまう;
プランクミッションのように宇宙背景放射の観測に基づく値とHSTやガイア計画など光学機器を使った様々な手法による結果に開きが出る傾向だ、また2017/10、重力波の解析でもH0の値が求められた、この値は距離梯子を使わず、宇宙論的に直接推計できるらしい、ただし今のところ誤差範囲が大きいようだ;
1929年にエドウィン・ハッブルが求めた数値500は桁違いの誤差ではあるが、まだケフェイド変光星による測定の基礎データなども不十分だった頃で致し方ない、初めて観測に基づいた第一歩であり価値がある、距離梯子は異なる測定法を繋いで成り立ち、初段階の測定値を元にその先の値が決まるので、誤差も大きく拡大する、よって精密な測定が続けられている。
hasigo_20180816095706ba2.jpg
距離梯子のつながり
現在、遠い天体までの距離を表すのに用いられるのは光路距離で、今やっと天体から届いた光がその天体を出発した時点(過去)の距離である、実際、現時点では宇宙膨張により天体はもっと遠ざかった、共動距離にある。
002_20180816095703ae2.jpg
観測可能な宇宙の最も遠くは光路距離で半径138億光年となるが、現在の共動距離は計算で半径470億光年になるそうだ。
470 ly

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