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クイケン四重奏団:ハイドン「五度」  

弦楽四重奏は室内楽とはいいながら、20世紀には楽器も奏法も大振りなものへと変化していったものと思います。モーツァルト宅で行われたようなプライベートな演奏はどんなものだったか、それを再現したかのような演奏で、クイケン・クヮルテットのモーツァルトの14~19番「ハイドン四重奏曲」とハイドン75~80番「Erdody四重奏曲」、それに「十字架上の七つの言葉」など集めました。今日はそこからハイドン弦楽四重奏曲76番ニ短調「五度」です。

hay sq nr1

弦に弓を鋭くアタックするような表現はなく、弱奏は思い切り弱音として美しく弾きます、したがって強奏部分もあまりがむしゃらに弾かずとも十分な強弱表現が成されます。あまり急いだテンポを取らず、音の出だしから最後までの起伏を丁寧に聴かせ、弓を離した後の余韻も聴こえます。離れたステージ上ではなく、同じ室内に集うようで、一般に冷たいイメージとされる古楽器の弦に温もりを感じさせます。クイケン・クヮルテットのメンバーはラ・プティット・バンドの指揮者並びに主席奏者ですから、この音作りがラ・プティット・バンドの最高に美しい弦楽のベースにもなっているんですね。
第一楽章最初、副題通りの5度音程が弾かれますが、1st.vlのS.クイケンの響きから耳が一新されます、V.クイケンのチェロも温かみの中に透明感があってすばらしい。展開部の音の重なり、和声など聴きどころですが、さすがにSQともなると構成が凝っていて、細かな部分にも味わいどころがあって、おいそれとは書けません;
第二楽章、二重変奏曲でしょうか、変化を楽しみながらここでもじっくり響きを味わってしまいます。
速いメヌエットは「悪魔のメヌエット」とも言われ、上声と下声の2声で完全なカノンとなっていて、魔性の雰囲気が他にはない魅力。
終楽章、この楽章でも提示部では悪魔が放った使い魔が悪戯をしているような感じがあります;そんな遊び心とともに展開部以後は真っ当に充実させるのはさすがハイドンの余裕。
ちなみにカップリングされた77番「皇帝」ですが、第二楽章は何の雑念も見栄もなく、穏やかに語りかける"息"を感じるような演奏です。
録音はナチュラル、クリアなDENONサウンドで申し分なし、美質をあますところなく捕えています。1995~1996年のセッション録音で曲ごとに会場とスタッフが替っていますが、同じ条件で録ったみたいに揃っています。
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category: F.J.ハイドン

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