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メニューイン:チャイコフスキー vl協奏曲  

このところハイドンを中心にピリオド系の演奏に耳が浸っていました。久しぶりにロマン派の濃厚な演奏を聴くのも一際良いものです。
以前、ブラームス交響曲No.1について書いたフェレンツ・フリッチャイ盤の2枚組ですが、今日はCD1に入っているチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、vlはユーディ・メニューイン、オケはベルリン放送響です。前にちらっと聴いて、これはいい、じっくり聴こうと保留していました。
1961年録音で、すでにすばらしいステレオ録音も多数あった頃ですが、AMラジオ放送用に録ったモノラルです。しかし演奏内容を聴くのには支障なく、ダイナミック・レンジも潰されていない音源です。

thc vl con

言葉では嘘が言えるけど、楽器の音は嘘がつけない、心の内が直に伝わってくるものだと思います。メニューインのvlは言葉よりはるかに雄弁に感じます。
第一楽章は弱奏で始まる短い序奏がありますが、ここでフリッチャイは大いに期待を持たせます。カデンツァ風のソロがはじまるとメニューインのvlはポルタメントを効かせながら、思い切り粘らせ、熱い想いを表現します、思いのままに強弱、速度を変え、正に独奏主導で進みますが、スリリングで微妙な変化をフリッチャイはしっかり捕え、オケを合わせていきます。ソロが休み、オケの演奏に入るとフリッチャイはメニューインの熱気をそのまま引き継ぎます、オケのvl群もソロと同質の粘りを聴かせるところがいいです。
第二楽章の愁いに満ちた楽章、思いを込めるvlソロに対し、バックの木管や弦の淡々と気だるく演奏する様が一層孤独な雰囲気を表出します。
第三楽章、トレパックのリズムが嫌が上にも熱気を盛りたてます、メニューインはハイテンポでキレまくります、緩叙部分に入るとぐっとテンポを落とし大見栄切ります、そのあとトレパックのリズムに戻る加速の緊迫感がいい、フリッチャイはメニューインの野望の片棒かつぐかのように見事合わせていき、エンディングは熱狂的。表現を限界までもっていき、少々乱れもありますが、これでこそ作品の魅力と思わせます。

しかし、ベートーヴェン以後、vl協奏曲というのは1曲のみ傑作を書いて終わり、というのが慣わしみたいになっちゃってますね、しかも初演時の評判が良い、というのもあまり聞きません。チャイコフスキーのこの作品も最初はさんざんだったそうで。しかし、やがて価値が認識されるようになり、音楽的内容の高さとvlの技巧の高さ、両方を聴かせる傑作ですね。
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category: その他・ロマン派

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