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クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

古典派の短調:J.M.Krausの作品  

ドイツ出身で、先日のボッケリーニとは逆にヨーロッパ最北のスウェーデンに移って活躍したのが、ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)である、初めて聴いた頃、こりゃ只者じゃないと思った。 
Joseph_Martin_Kraus_20190206091931a1c.jpg
Joseph Martin Kraus
クラウスは疾風怒濤の潮流を継承し、交響曲はマンハイム楽派のスタイルを、またJ.S.バッハ直系の対位法を習得(彼の師、J.C.キッテルは大バッハの弟子であった)、さらにC.P.E.バッハやC.W.グルックの劇的な作風の影響も受けていると言われる。
彼は早くから交響曲を手がけ、失われた作品を含むとかなりの数に昇ると推測されるらしいが残されているのは14曲である。
まず1曲目はニコラス・マギーガン指揮、Capella Savariaによるくっきり誠実な演奏で、sym嬰ハ短調 VB140
n m kraus vb140
you tube:Symphony in C sharp minor, VB 140
I. Andante di molto,Allegro
II. Andantino
III. Minuetto I, Minuetto II
IV. Allegro
このように短調Symで第1楽章に序奏を持つ曲は他に憶えがない、グルックの歌劇序曲を思わせる、(参考:C.W.グルックの歌劇「アルチェステ」序曲、you tube:Gluck Alceste Overture John Eliot Gardiner
主部の動機が鋭いトレモロで始まるのも革新的だ、序奏部や第2楽章の対位法も深みがある、作曲されたのは1782年、ハイドンがNo.78ハ短調を書いたのと同年である、音楽修行の旅でウィーンを訪れたクラウスはハイドンに献呈するため、1783年この曲をハ短調(VB142)に改作している、また同年ハイドンはNo.80ニ短調を書いている。
クラウスのSymハ短調 VB142をG.アントニーニ指揮、Kammerorchester Baselの演奏で、
g a kraus s c moll you
you tube:Kraus Symphony VB 142 | Giovanni Antonini | Kammerorchester Basel
第1楽章の主部は大幅に改作され、メロディアスな主題で始まるが白熱感は維持、メヌエットは省かれるが他の楽章は原作VB140の魅力を残し、充実させている。
最後に短調Symをもう1曲、ホ短調 VB141、P.スンドクヴィスト指揮、スウェーデン室内Oの演奏を挙げる、
p s kraus vb141
you tube:J. M.Kraus: Symphony in E minor VB141, Swedish Chamber Orchestra
I. Allegro spiritoso
II. Adagio non tanto ma con espressione
III. Presto
*リンクに不備があったので修正済み
VB140やVB142とはテクスチュアが異なるが、終楽章Prestoの緊張感といい、バロック的手法を凝らしながらも新しく、独創性がある。それゆえヴァンハルなどウィーンの人気作曲家らに比べ、馴染むのに少々時を要するかもしれない。
作品の真価が聴ける演奏法と録音技術の発達した近年になって復活してきた作曲家だ。

ご覧いただき、ありがとうございました。

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category: J.M.クラウス

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