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C.アバド ほか:Haydn Sym No.96 「奇跡」  

昨日のモーツァルトもそうだが、C.アバドはモダンorchを用いていち早く新時代のハイドン演奏を聴かせた一人だろう、それまで、アバドがハイドンSymを録音したことはなかったので、その満を持して出した録音は新鮮だった。古楽orchの演奏はときに親しみづらさも生じるが、アバドはピリオド指向を活かしながら、真に楽しめる優れた演奏だ。
20世紀終り近く、ヨーロッパ室内Oと録音したSymの何曲かは名盤で、リリースごとに魅力を増していった、ロンドンセット全曲とは行かなかったのは惜しい。 
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クラウディオ・アバド指揮、ヨーロッパ室内O
DG 1987年

その中から、No.96ニ長調「奇跡」、ハイドン好きが望むことはすっかり心得ているような、始めから最後まで不満なく、すんなりと聴ける。
abbado hay s96 you
you tube:Haydn: Symphony No.96 In D Major, Hob.I:96 "The Miracle"
1. Adagio - Allegro 2. Andante
3. Menuetto (Allegretto) 4. Finale (Vivace)
第1楽章、序奏は清涼で味のある響きで開始、ぐっと弱奏にして次への起伏をつける、主部は程よい快速、しなやかな弱奏のあと総奏のドシっとくるダイナミズムで引き付ける、
sc01 38
構築美を示しながら耳心地良い響きで、細かく聴いても丹念な音楽性が詰まっている。展開部が終わり再現部に入る間(溜め)が長いが、これが効く、
第2楽章にもtimpを伴ったダイナミズム、または弦だけによる強奏もあるが、そこを重々しくしないのがよい。短調に入ってからの深み、美しさも十分に仕上げる。
メヌエット、堂々たる主題だが重すぎない、オーボエ・ソロのトリオはリピートで弦楽伴奏をぐっと弱奏にして、引き込む。
*メヌエットの[3]のG音は♮が正しいがR.ランドン版が出る以前は♯がついていた、出版の古い楽譜は近代好みに音が変えられたものが多い。
20170802.jpg
メヌエットから間を置かず、快速に終楽章に入る、弱奏でロンド主題を始め、短調の総奏に入った力感が痛快、またぐっと弱奏の主題に戻り、涼やかさとエネルギーの交錯、きっぱりとした終楽章が心地よい。
*ハイドンでは比較できないが、モーツァルトでアバドの進化ぶりがわかる、
1979年と2008年のSym No.40 第1楽章で比較、

you tube:1979年、ロンドンSO:Mozart Sym No.40 1st
you tube:2008年、モーツァルトO:Mozart Sym No.40 1st
今も過去の演奏が好きという人も多いだろう;

いつの間にかモダン(20世紀)と古楽の区別は薄れ、21世紀の演奏スタイルが定着してきた、
そのお気に入り盤として、I.ボルトン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウムOを挙げる、
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アイヴァー・ボルトン指揮、ザルツブルク・モーツァルテウムO
2009年 OEHMS CLASSICA

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you tube:Symphony No. 96 in D Major, Hob.I:96, "The Miracle":
I. Adagio - Allegro II. Andante
III. Menuetto: Allegretto IV. Finale: Vivace assai
第1楽章、透明感のある弦で始まる序奏、そこにobがくっきり浮き立つ、主部は活気を帯びた適切なテンポ、総奏に入ると対比よく力感を出す、いつもどおり金管はナチュラル管で透明、弦が歯切れ良く浮き立つ、弦管のバランス良く色彩感も豊か、清涼感と十分な力感を両立。
第2楽章も切れ目を入れながら、すっきり、強奏も思い切りよく押し出す、[26]からト短調の対位法で書かれた魅力的な変奏も感傷に陥らず冷静に整える。
sc02 26
メヌエットはきりっと引き締め、リズムの明快さが心地よい、トリオのobソロは装飾を入れながらさらりとした演奏が良い。
終楽章、程よい快速、さりげなく流れて行く終曲でもボルトンはがっちり各パートの仕掛けを立体的に聴かせる。

ご覧いただき、ありがとうございました。
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category: F.J.ハイドン

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