FC2ブログ

Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

ドップラー法  

系外惑星の見つけ方として現在は惑星が中心星の前を横切る際の減光を捉えるトランジット法が主流で、ケプラー宇宙望遠鏡はこの方法でM型矮星を廻る惑星を数多く発見してきた、後継機として系外惑星探査衛星TESSが観測中である。 
20190824.jpg
系外惑星探査衛星TESS
系外惑星を初めて観測した、ジュネーブ天文台のミシェル・マイヨール氏とディディエ・ケロー氏が2019年のノーベル物理学賞を受賞した、二人の発見が系外惑星探査の幕開けとなった。昔から天文学の発見というのは、諦めず気長に、執念深く観測した結果だと言える、彼らが用いた観測法はドップラー法だった。
当時は観測対象として、太陽と似た恒星が選ばれた、その一つ、ペガスス座51番星(約50光年)に惑星がある証拠が観測された、
Pegasus_51.jpg
1995年、オート=プロヴァンス天文台の口径1.93mの望遠鏡に精度を高めた分光計とCCDカメラを取付け、惑星の重力により中心星が視線方向に近づいたり遠ざかったりする僅かな揺れを観測するドップラー法によって発見した、
Doppspec-above.jpg
中心星の揺れ:動画
この惑星は質量が木星の約1/2、公転周期はわずか4.2日で、太陽と水星の1/6の距離を廻っていた、惑星の表面温度は1000℃ほどと見られる、その後もケプラー宇宙望遠鏡による発見と地上望遠鏡の追加観測で続々と惑星が確認されたが、その多くは巨大ガス惑星が中心星のすぐ近くを廻るホットジュピターであった、もし太陽系の木星がこんな位置にあったら、地球ほか小さな内惑星は存在できない。
hot jup
Hot jupiter
トランジット法、ドップラー法、どちらでも地球サイズの惑星は中心星に対し明るさも重力も小さすぎて見つけるのは困難である。

地球サイズの惑星が発見されたのは中心星が小さく暗いM型矮星で、そのきっかけになったのはケプラー宇宙望遠鏡に起きたトラブルだった、姿勢制御が効かなくなり、年に4回、観測方向を変えることになり、M型矮星も観測対象となった。
GJ1214b.jpg
M型矮星
後継機のTESSでは対象をM型矮星に絞り、広視野で系外惑星探査を行なっている、発見できるのは視線方向に影を作る惑星系のみ。
005_20180814.jpg
惑星AとBは発見できる
いずれ地上に建設される超大型望遠鏡やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で、系外惑星の大気を分析し、そこに酸素やメタンなど生命由来の成分を探る予定である。
同じハビタブルゾーンでも、太陽系とM型矮星の周りとでは大きく環境が違う、それでも生命が存在可能かどうかが鍵になりそうだ。
因みにM型矮星はフレア活動が激しく、恒星風や放射線によって惑星の大気と水が剥ぎ取られている可能性がある。

ご覧いただき、ありがとうございました。
にほんブログ村 科学ブログ 天文学・天体観測・宇宙科学へ
にほんブログ村
関連記事

category: 宇宙・天体

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/2387-72530770
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック