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T.ファイ:ハイドン交響曲 1、4、5、10番  

順序が前後しましたが、今日はT.ファイ、ハイデルベルクSO、ハイドン交響曲vol.17です。モルツィン家時代の初期作品のカップリングですね。
ホグウッドやS.クイケンらがハイドンの時代、存在し得たであろう理想の演奏を目指し、実現したのも素晴らしいですが、T.ファイはハイドンさえ気付かなかったであろう作品に内在する音楽的喜びを探り、見事ツボを突いて実現します。ファイの演奏で初めて、良い、と思う部分が見つかります。ピリオド奏法を武器として、既成の価値観を破った近未来的な演奏かもしれません。

fey hay 1 etc

第1番ニ長調
第一楽章、テンポは演奏史上最高速でしょう;曲自体、頭からクレシェンドで暴走を誘っているようなタイプで、これもツボを突いた演奏でしょう。それでもファイの演奏は全ての音がきっちり粒立っていて、詳細にこの楽章を聴かせます。
第二楽章、反復の2回目で装飾を加えるのみならず、テンポも強弱も変化させ、ただの繰り返しじゃなく、楽しませます。左右の1st、2nd:vlが対等で、二度音程をぶつけるところ、澄んだ音の不協というのは美しいです、チェンバロを入れず弦のみで味あわせます。
終楽章、ここは速すぎる程じゃないですが、1~3楽章をバランス良くまとめた感じです。ナチュラル・ホルンがスパイシーに響き心地よいです。

第4番ニ長調
第一楽章、これもハイ・スピードで始め、痛快スリルの極みですが、それでも旋律のデュナーミクは緻密に表現され、ただの急速ではない整った味わいです。第二主題になると"緩叙主題"かのようにテンポを遅め、性格分けをします、さらにチェンバロで雅に飾ります。45番「告別」では展開部で初めて登場する異例の第二主題?で同様の表現をしていましたが、急速に戻った緊張がとても効果的でした。テンポの変り目の繋ぎがいいんですね。
第二楽章、弦の伴奏部が終始、頭拍からと、裏拍からのシンコペーションの部に分かれ、そこへ1st:vlが動きの緩やかな旋律を弱奏する、不思議な感覚の楽章ですが、ファイは一段と弱奏表現で幻想的にします。
第三楽章、テンポ・ディ・メヌエットでトリオを持たない簡潔なソナタ形式楽章、装飾を加えながら退屈させない演奏、ここでもチェンバロのリアリゼーションが雅に飾ります。

第5番イ長調
第一楽章、ゆっくり、緩叙楽章の魅力を滑らかなサウンドで満たし、ホルンの高音が美しいです。展開部は左右のvlによるポリフォニーが魅力。
第二楽章、いい楽章ですね、普通くらいのアレグロで大事に進めますが、音を思い切り短く切り、ピリっとした感覚が良いです。提示部の反復2回目で、僅かに加速した感じを受けます?展開部は左右のvlの掛け合いがいい。
メヌエット、やや平凡なメヌエットも磨き抜かれたようなサウンドと表現で満足できます。
終楽章、プレストも急速で、各パートは疾走しながらたたみ掛け、痛快、1:27あっという間に終わっちゃいます;

第10番ニ長調
第一楽章、見事な楽章です、提示部から入り組んだ構成をもっていて進めっぷりもいい、展開部は短調部分を置かず短めで再現部と一体となって充実感を作ります。ホルンの粗野な響きも効いています。
第二楽章、ここも弦楽のみですが1st:vlが表情豊かで気品にみちた旋律を進め、ときに2nd:vlが引き継ぎます。木管アンサンブルにしても魅力的になりそうな楽章、9:11じっくり聴いてしまいます。
第三楽章は、ヴィヴァーチェはロンド風、動と静の対比をつけ、ファイとオケの手腕で最後まで快活に楽しませます。
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category: F.J.ハイドン

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