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恒星間天体:ボリソフ彗星  

今年8月に発見されたボリソフ彗星は2017年に接近したオウムアウアに続く、観測史上2例目の「恒星間天体」であり、「よそから来た彗星」としては初めてとなる。 
その軌道は下図が示すとおり、太陽系外からの一度切りの接近で、その後は遠ざかっていく、
borisov.jpg
黄色がボリソフ彗星、赤がオウムアムア
12月8日に太陽に最も近づき、2.0au(地球と太陽の距離の約2倍)の位置を通過していった、最接近時の速度は秒速約44kmで、東京-大阪間を9秒で通過する、6600万年前、ユカタン半島に落ちた小惑星の2倍を超える速度と見られる、かつてボリソフ彗星が帰属していた惑星系と太陽系の相対速度も関係してくるだろう。
国際天文学連合は公式にボリソフ彗星を恒星間天体と認め、「2I/Borisov」と命名した、
heic1922a.jpg
11月6日、HST撮影、遠方の銀河:2MASX J10500165-0152029が一緒に映り込んでいる、
heic1922b.jpg
12月9日、HST撮影、最接近直後
観測の結果、核の大きさは直径1km未満と推定され、太陽系由来の彗星とよく似ていることもわかった。太陽系には彗星の巣であるカイパーベルトやオールトの雲があり、系外の惑星系にも同様の構造があり、重力の作用で系外にはじき出される小天体は多いと考えられる、

ちなみに1996年に地球に最接近した百武彗星など、かつては恒星間天体で、太陽系に捕獲されて周回するようになった、という仮説もある、化学組成も標準的な彗星と異なるそうだ、
02hyakutake.jpg
百武彗星、彗星の動きを追いながら露光するので背景の星はブレる、
また太陽系を囲むオールトの雲(現在のところ仮説上の天体)にある小天体は初期の9割以上が太陽系外に散逸していったシミュレーション結果もあるそうだ。
これまで発見された恒星間天体は現在の観測網技術で捕えられる大きさだったわけだが、気付いていない恒星間天体は数多いと考えるのが自然である、太陽系由来の危険天体に加え、全天あらゆる方角から突然やってくる天体にも警戒が必要か;

ご覧いただき、ありがとうございました。
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