Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

ホグウッド:ハイドン交響曲96番「奇跡」  

96番はB.ワルター、ニューヨーク・フィルの96番、102番のLPで初めて親しんだのですが、さすがワルターは良い曲を取り上げます。96番は全曲が気品と力強さをもつ一言では言えない魅力がある傑作で、これを最も美しい交響曲という指揮者や評論家もいるほど。先般入手した全集BOXでC.ホグウッド、AAMの96番を始めて聴けましたが、4曲録音したザロモン・セット中、最もいいですね。よく心得た手の行き届いた演奏。

hog hay 96

第一楽章、序奏は弦のしなやかさとオーボエの色彩でしみじみと聴かせ、主部は弦とファゴットの二声の動機がさりげなく始まり、トゥッティの壮大さをぶつけてきます、2回目のトゥッティのキビキビした掛け合いが素晴らしく"壷"です、ここは1st,2nd:vlを左右に配置したのが効いてきます。展開部は彫りの深い仕組みを聴かせ、疑似再現があり、さらに彫り込みます。疑似再現というのは一旦気分をリセットし、再び展開の深みを聴かせる良い効果ですね。ホグウッドは弦にしなやかさを持たせながらキビキビと進行、ブラスとtimpの鋭さで凛とした風格に仕立てあげます。
第二楽章、この楽章もシンフォニックに聴かせます。主題は引きずらず、淡々と始め、強奏の打ち込みを際立たせます、この楽章の魅力の短調部分も突如ダイナミックに入る、二度の不協和が魅惑、長調を挟み、再び短調でぐっと彫り込む。再現部は前半をほぼ再現し、終結部に2つのvlほかソロを美しく奏で静かに終わる。
メヌエット、親しみ易く気品と力強さのメヌエット、ちょうどよいテンポでしょう、トリオはオーボエのソロがキリっと美しい響き、弦楽がふわっとレガートに伴奏して心地よい。メヌエットの再現ではtimpが連打奏法を加え、ダイナミズムを強調します。オケのソロでも即興は行われたという史実に基づくものでしょうが、このような対応はT.ファイのずっと以前にホグウッドがやっていたんですね。
終楽章、かなり速いテンポが意外ですが、このロンド主題にはちょうどよいように思います。弱奏で始まり、短調のトゥッテイが鋭く入るところが痛快。このロンド主題はパート間で一拍ずつ遅れて出る面白さを狙った音形ですね。アンサンブルもきまり、ダイナミズムも切れ味鋭く、このテンポが効いています。
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category: F.J.ハイドン

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