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クイケンSQ:ハイドン弦楽四重奏曲82番  

ハイドン最後の四重奏曲83番は1803年に着手されたものの2つの楽章のみ書かれて未完に終わっています。そのまま出版されましたが。1799年に書かれたプロコヴィッツ四重奏曲第2番に当たる82番ヘ長調(Hob.Ⅲ-82)は完成された最後の四重奏曲となります。ロンドン旅行を終え、オラトリオやミサ曲の大作を書く直前の頃で、高齢で健康も衰えたハイドンには大作曲家への期待を裏切らない仕事をするのはきっと楽ではなかったでしょう。とはいえ、さすがに82番は老境など感じさせず、蓄えられた手腕を存分に発揮、最高傑作に思えます。
クイケン・クヮルテットのすっかり耳に馴染んだ、柔軟なピュア・サウンドで懐深い演奏で聴きました。

hay sq 82
録音:1998年 オランダ、ハーレム、ドーブスヘヅィンデ教会 DENON

第一楽章、アレグロ・モデラート、爽快なテーマでハイドンの最も魅力な快調さと深い充実感を両立しています。ポリフォニックな展開部は長く、複雑で彫りの深い構成は流石、オーケストラでは聴けない小味の効いた魅力もいっぱい。ヴィーラント・クイケンのチェロが豊かでよく響き、しっかりとバランスを支えます。
第二楽章はプレストのメヌエット、ほとんどスケルツォと言えるでしょう。主題もメヌエット風ではなく、活発なものです。ここでもチェロが単独に活発なリズムを刻むのが印象的。トリオはとても弱音で夢うつつの感じに誘います、この弱音のままメヌエット主題を導入的に演奏してメヌエットの再現に入ります。
第三楽章、アンダンテ、幾分リズミカルながら昔を懐かしむかのような、穏やかなテーマ、これを繰り返しながら、変奏のオブリカートが重ねられていく、和声変化の魅力も持たせながら、後半の第一vlによる無窮動なオブリカートが美しくここで活気もでてくる。最後は眠りにつくように静寂に終わる。
終楽章ヴィヴァーチェ・アッサイは活気ある主題で単調にリズムに乗せず、シンコペーションを多用して次の拍へと跨ぎ、ちょっとラテン的なリズムの妙もあり、横の流れもじつに快調、見事に各声部の糸を織り込みながら、無窮動的に進めます。提示部を一回聴いただけで、展開部のような充実感ですが、さらに対位法を駆使した展開部は見事、終結ではvlの最高音を聴かせ、粋な終わり方、何度聴いてもわくわくする傑作楽章です。
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category: F.J.ハイドン

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