Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

Van ワース:ハイドン交響曲86番  

新年取り寄せた第二弾、ギィ・ヴァン・ワース指揮、Ens.レザグレマンによる録音です。こちらもベルギーの優れた古楽集団とのことです。選曲がハイドンの82、86番とそそられますし、未知の古典派作曲家ルブランを紹介しているところも共感を覚えます。何気なく発注したのが大当りでした。

hay 86 waas
J.ハイドン
① 交響曲 第82番 ハ長調 Hob.I-82「熊」
ルートヴィヒ・アウグスト・ルブラン(1752-1790)
②オーボエ協奏曲 ハ長調
J.ハイドン
③交響曲 第86番 ニ長調 Hob.I-86
2007年 RICERCAR

1曲目、82番を聴いて印象的なのが、最近のT.ファイ盤を思わせる明晰な録音、会場に立ち会っているような生っぽいサウンド、音場の分解能が良く、tp、timpの打音が明確に聴こえ、引き締まります。演奏も最もお気に入りのタイプ。
第一楽章、ちょうどよいテンポで聴かせるべきパートをしっかり浮かばせ強弱の対比も明確、音をセンスよく切っておさめ、次に移る一瞬の間が心地よい。緊迫させたあとの弱音のレガートが爽快。展開部の構築感も申し分なく聴かせる。
第二楽章、アレグレットらしいテンポで歯切れよく進めます。穏やかな雰囲気のテーマですが変奏が短調に転ずると劇的に力感を込めます。ふたたび長調に戻ると愛らしく、を繰り返します。少し変化を入れて最初のテーマに戻り、終結部は一際明るい表情を見せて終わります。
メヌエット、きりっと気高い表情のメヌエット、固くなりすぎないよう柔軟な間を置きます。トリオも同じテンポでフレーズの終りでじんわりとリタルダンドします。
終楽章、副題の元であるユーモラスな動機で始まり、ちょうど良い快速感です。なんと言っても展開部が圧巻、緻密な内容と壮大な起伏を持ちます、そこは期待どおり申し分なく聴かせてくれます、かっちりした中にも柔和な表情も入れます。
2曲目、ルブランのオーボエ協奏曲は湧き出すような才気、では今一つですが、聴かせどころを持った秀作です。
3曲目、注目の86番に行きましょう。
86番は快速に演奏しても痛快な魅力が出ますが、落ち着いたテンポでがっちり構成を味わうのもまた良いです。ワースの演奏はブリュッヘンや鈴木秀美に近いがっちりタイプ。それが明晰な録音で緻密に味わえます。
第一楽章、8:52、序奏はピュア・サウンドで清々しく、主部はくっきり落ち着いたリズムを刻んで始まる、じわじわとクレシェンドを聴かせ、トゥッテイのダイナミズムもしっかり、低弦やtimpが凄みを持って押し出します。表現を細やかに聴かせ提示部をきちっと締めて終わり、反復に入る、この間がよい、一瞬のことが心地良いんですね。展開部もじっくりツボを押えながら進め、展開部の終わりを痛快にきめ、再現部に入る、この間もいい。
第二楽章、5:43、カプリチォ・ラルゴですが極端に遅くせず、彫りの深い表現で聴かせます、終番では快速感が出ることになり効果的です。
メヌエット、4:41、快活でメリハリをつけ、3拍子にすっきりした気分で乗せられます。トリオも同じテンポでさらりと行きます、このトリオの旋律は好きですね。
終楽章、6:37、第一楽章と同じくあまり急ぎませんがくっきりリズムを打ち出し快調さは十分です。きちっと折り目正しく緻密な表現で、展開部では壮大さを聴かせます。印象的なコントラバスの力強いパッセージがずっしり響き、終結もスパっと心地よく終わる。
アンサンブルも抜群で入念に仕上げられた隙のない演奏、2013年お気に入り盤間違いなし。
ハイドン音盤倉庫:Daisyさんは2011年に取り上げておられ評価は(+++++)、まったく同感です。
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category: F.J.ハイドン

tb: 0   cm: 2

コメント

ブログを紹介いただいていたのを見逃していました、スミマセン。ワースは次のアルバムが楽しみですね。

Daisy #- | URL
2013/01/18 08:01 | edit

Daisyさん こんにちは

ワース盤は私好みの傾向を象徴するものです^^、続編を期待したいですね。

michael #xNtCea2Y | URL
2013/01/19 13:17 | edit

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