Beethoven:「第5」カラヤンとスウィトナー  
2020/11/21 Sat. 10:09 [edit]
ベートーヴェンSym No.5に「運命」という副題を付けなくなったのは海外ではだいぶ前からのようだ、日本語の解説書やタスキには「運命」とあるが、オリジナルデザインのLPジャケットには Symphony No.5 とあるだけ、
「第5」は古くからシューベルトの「未完成」とカップリングされるのが慣習で(これも日本だけか?)、第5もLPの片面に収められる曲、というのが定着していた、しかし、これも時間的に"詰め込み"である、先日の「LP1枚に収めた第9」とは逆に「2面に分けた第5」のLPも興味が湧く^^その後はこれが主流である、当然、充実サウンドが期待できる。
まず、カラヤンで音源は共通の1963年のものだ、

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニーO
1963年 DG 独盤
手元にあるのはドイツ盤だが、同じジャケットで国内盤も出ていたようだ、音溝は太めに刻んであり、情報量がゆとりで詰まっている、低域から足場のしっかりしたサウンドが立ち上がり、会場の見渡し感も上々、BPOの弦楽の上手さもクリアに味わえる、例によってカラヤンは足早の演奏だが、パワフルでしなやか、第3楽章、[141]アウフタクトで始まるバスは、コントラバス群団の響きが圧巻、

左チャンネルにまで溢れてくる、これ以上の演奏はないだろう、終楽章は輝かしく、金管群が厚く響く、同じマスター音源でもカッティングに余裕があると物量的に豪快である、

you tube:Beethoven - Symphony No. 5 in C minor, op. 67
もう1つ、DENONのスウィトナー盤、こちらは初盤から2面分けである、アナログ盤時代最高の音源と言えるだろう、

オットマール・スウィトナー指揮、シュターツカペレ・ベルリン
1981年 DENON

orchの楽器バランスは弦楽が厚くならずこんな感じ、

清涼に聴ける第5であるが、引き締めた気合いがある、第3楽章の[141]からはコントラバスが圧倒はしないが、ゆったりと懐深い演奏、終楽章は過剰な力感を控え、悠々としている、クドい終結部も踏ん張り過ぎず、常識?を覆すようにさらりと終わる。

you tube:Symphony No. 5 In C Minor, Op. 67
しかし、スウィトナーはライヴでは随分キレた演奏を聴かせることもある。

you tube:Otmar Suitner: Beethoven Symphony No. 5 "Fate" (SKB, 1981)
ご覧いただき、ありがとうございました。

にほんブログ村
「第5」は古くからシューベルトの「未完成」とカップリングされるのが慣習で(これも日本だけか?)、第5もLPの片面に収められる曲、というのが定着していた、しかし、これも時間的に"詰め込み"である、先日の「LP1枚に収めた第9」とは逆に「2面に分けた第5」のLPも興味が湧く^^その後はこれが主流である、当然、充実サウンドが期待できる。
まず、カラヤンで音源は共通の1963年のものだ、

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニーO
1963年 DG 独盤
手元にあるのはドイツ盤だが、同じジャケットで国内盤も出ていたようだ、音溝は太めに刻んであり、情報量がゆとりで詰まっている、低域から足場のしっかりしたサウンドが立ち上がり、会場の見渡し感も上々、BPOの弦楽の上手さもクリアに味わえる、例によってカラヤンは足早の演奏だが、パワフルでしなやか、第3楽章、[141]アウフタクトで始まるバスは、コントラバス群団の響きが圧巻、

左チャンネルにまで溢れてくる、これ以上の演奏はないだろう、終楽章は輝かしく、金管群が厚く響く、同じマスター音源でもカッティングに余裕があると物量的に豪快である、

you tube:Beethoven - Symphony No. 5 in C minor, op. 67
もう1つ、DENONのスウィトナー盤、こちらは初盤から2面分けである、アナログ盤時代最高の音源と言えるだろう、

オットマール・スウィトナー指揮、シュターツカペレ・ベルリン
1981年 DENON

orchの楽器バランスは弦楽が厚くならずこんな感じ、

清涼に聴ける第5であるが、引き締めた気合いがある、第3楽章の[141]からはコントラバスが圧倒はしないが、ゆったりと懐深い演奏、終楽章は過剰な力感を控え、悠々としている、クドい終結部も踏ん張り過ぎず、常識?を覆すようにさらりと終わる。

you tube:Symphony No. 5 In C Minor, Op. 67
しかし、スウィトナーはライヴでは随分キレた演奏を聴かせることもある。

you tube:Otmar Suitner: Beethoven Symphony No. 5 "Fate" (SKB, 1981)
ご覧いただき、ありがとうございました。
にほんブログ村
category: ベートーヴェン
« 安くあげるオーディオ
巻弦の問題点 »
コメント
| h o m e |