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G.van.ワース:ハイドン交響曲85番ほか  

ここ数日、音楽を聴いた後、すぐ眠くなって何も書けませんでした。
先般聴いたG.van ワースのハイドン、sym 82、86番が素晴らしく、もう1枚出ている85、45番、そして間にJ.M.クラウスのsym d-dur(VB143)の入ったアルバムも聴かずにいられません;期待どおりの内容です。
全般に標準の枠から出ない正攻法の演奏ながら、作品の読みが深く、あらためて曲の魅力を知らされます。古楽オケEns.レザグレマンの磨きぬかれた演奏も見事。

waas hay 85 45

ハイドン sym no.85「王妃」
切れ味よい快活さと気品をもった曲ですが、どこか翳りも帯び、栄華は続かない?儚さも予感させるようです。もちろんハイドンは作曲時点で王室の運命を知るよしもなかったのですが。
第一楽章、序奏は歯切れよく演奏、主部は速すぎない快速でちょうど良い、第一主題開始の動機はゆったりと憂いを帯び、続く快速な部分は弦の素早い上行やトレモロが痛快、またオーボエによる第一主題前半の再現は柔らかく美しいが、これが憂いを深める。第二主題は「告別」の第一主題と同じでまた悲劇性を聴かせる、動と静の対比が繰り返され、展開部の始まりでワースはぐっと力感を入れ、引き付ける。
第二楽章、「優しく若いリゼット」の主題による変奏、アレグレットのテンポです、獄中のマリー・アントヮネットがこの楽章をクラヴサンで愛奏していたと伝えられますが、いかにも幸福な日々を回想するかの始まり、短調に入ると悲運の翳りを感じ、王妃の運命と重なるようです、長調に戻り、フルートのオブリカートが美しいが、儚くも感じる。
メヌエット、典雅なメヌエットの代表のような曲、ワースはあまり力を入れず、軽やかにリズムをくっきり聴かせる。
終楽章、軽快なロンドですが速すぎないテンポをとり、一点一画を大事に、楷書的な演奏で充実させて締めくくる。

J.M.クラウス sym d-dur(VB143)
ワースのクラウス演奏も気合入っているようで、あらためて良さがわかります。もっとクラウスを録音してほしい。
第一楽章の充実度はハイドンを上回ると思えるほど。印象的な第一主題はポリフォニックな扱いで彫りの深さを聴かせ、対照的に快調な部分も置き、提示部だけで小さなソナタ形式を聴いたような内容、そして展開部が圧巻の充実度。
第二楽章、変奏形式ですが才気にみちた変奏で、フルートのソロがクラウスらしい旋律美、続く弦楽による変奏もいい。
第三楽章、第一楽章の第一主題の変形のような主題で始まる、やはりこの楽章も多分にポリフォニックで聴きごたえ十分。聴き心地よい楽しさだけ求めるとクラウスは今一わからないけど、ハイドンで鍛えた耳には良さが十分聴けるでしょう。

ハイドン sym no.45「告別」
「告別」をカップリングしたのは「王妃」との主題の関連でしょうか、
第一楽章、いいテンポです、快調でしかもシンコペーション・リズムや細部のこまやかな表現をしっかり聴かせる、特異な表現はないけど、提示部がじつに良いまとまり。展開部に入るとホルンに豪奏させ、ダイナミックスを出す。展開部で初めて出てくる第二主題?をmp→pの推移で聴かせ、次の再現部を豪快に始める、この再現部が素晴らしいところで、聴かせどころを心得た演奏です。
第二楽章、アダージョらしいテンポでじっくり行きます、弱奏はぐっと弱め、引き込みます、涼やかな弦と暖かみのあるオーボエの響きがいい、後半はぐっと夢想的に引き込んでいきます。
メヌエット、軽やかにくっきりと演奏、最後まで心地よい。
第四楽章、ここも速くし過ぎず、楷書的に様式美をきちんと聴かせる。
第五楽章、意外と速めのテンポです、あまり"別れを告げる感じ"を意識せずとも、楽員達はさっさと帰りたいんだから、これくらいが良さそう^^最後の2人のvlもさらりと終わる。
G.van ワースのこのシリーズ、続けてほしいですね。ほんとにツボを押さえている。
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category: F.J.ハイドン

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