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F.ブリュッヘン:ハイドン交響曲101番「時計」  

古楽オケに親しんで随分長くなりますが、最初に衝撃をうけたのが、このブリュッヘン、18世紀Oによるハイドン交響曲101番と103番でした、フィリップス1987年録音も後年のように薄っぺらじゃないところがいい。
有名なだけにじつに多くの演奏がありますが、旧来のクラシック演奏の基本発想ではどうこねくり廻しても同じような演奏しか成り立たない、第二楽章をやたらゆっくり、きれいに歌いまわす演奏にも飽き飽きする。この停滞状態を初めて打ち破ってくれたのがブリュッヘンです。いささか従来の演奏との違いを強調した感もありますが、私にとっては痛快でした。大なり小なりその後の101番の演奏に古楽、モダン問わず影響していると思います。70年代終り頃からでしょうか、どんな作品も共通の化粧を施していた時代が素顔にせまる時代に変ったようです。

bru hay 101

第一楽章、スーっと直線的に音を引く序奏がいっそう引きつける、主部は楽譜どおりスタッカートを際立たせ、キビキビした表情に徹する。あまりテンポは急がず、音階進行的な主題を武骨なほど粒立て、管やtimpによるダイナミズムもズバっと歯切れよく覇気があり、ここまでやるといさぎよい。肉厚ではないが迫力をもったサウンドで曲の持つエネルギーをしっかり現し、骨格がよく聴こえてくる。
第二楽章、程よいテンポで主題を甘ったるく歌わず、しかし繊細、スッキリした無垢の心地よさ。リズム、強弱をくっきり表現し、短調に入った部分の緊張感もズバっとくる。やはり透明なサウンドの中から曲そのものの魅力が聴こえてくる。休止の後の後続部分も透明サウンドならではの迫力を聴かせる。低弦が分厚く鳴っているとどこでtimpが鳴ったやらわからないが、このサウンドならすべてが明快に聴こえる。
メヌエット、サクサク歯切れよく重くならず、こういう演奏を待ち望んでいた、と感じたものです。トリオではフルートのソロの後のトゥッテイが驚くほど打ち鳴らされる、この対比も痛快。
終楽章、弦による主題の開始はきちんと整い涼やか、そして期待どおり総奏音が切れ味鋭く入る、急速な終楽章も内容を一際緻密に味わうことができる、弱奏に入る直前で強奏を弱める、という上品な技もあり、決して武骨一辺倒というわけではない、きりっと引き絞めて終わる。
録音された時期も含め、数ある「時計」の中でも特に評価したい演奏です。
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category: F.J.ハイドン

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