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Micha: Classic音楽・Lute・宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学の話など

T.ファイ:ハイドン交響曲26、27&42番  

LP盤は貯まる一方でレビューが追いつきません;今日は一休み、T.ファイのハイドン交響曲です、19集まで来ました、順調なペースですね。今回のメインは42番でしょうが、美しく聴かせる方法はいくらでもある、と言わんばかり、全曲研ぎ澄まされ、聴きごたえ十分。

t fey hay 42

26番ニ短調「ラメンタツィオーネ」
交響曲80番のメヌエット(トリオ)でも登場したグレゴリオ聖歌の旋律が使われます。
第一楽章、シンコペーションが多用された第一主題は疾速感があり、ニ長調で快活な第二主題とで劇的な構成となる。ファイは展開部以後は反復せず、短くまとめる。
第二楽章、オーボエが聖歌の簡潔な旋律を演奏し、弦楽の美しい伴奏が並行する。後半ではオーボエにホルンが重なり聖歌を歌う。構成的な聴きどころは特にないが心鎮める楽章。
第三楽章、メヌエットが置かれるが通常のメヌエットと雰囲気が異なり、やはり劇的な内容を持つ。ファイはリズムをくっきりさせホルンをやや豪奏させるのが効いてくる。

27番ト長調、簡潔な曲の規模から、モルツィン家時代の作品とする説が有力に思えるが、こういう曲こそファイの手腕が効いてくる。
第一楽章、速めのテンポの中に強弱、切り、伸ばし、装飾など巧みな表現をぎゅっと詰め込み短い時間に音楽的魅力を凝縮させる。
第二楽章、ノン・ビブラートで弱音器付きのvl群によって遠くから響くグラス・ハープと錯覚するような透明純粋な響きでシチリアーノが演奏される。実際ハイドンの時代、グラス・ハープを発展させたアルモニカという楽器もあったのでそんなイメージを浮かべてもよいかもしれない、超弱音のあたり本当にそんな感じです。
第三楽章、開始からビシバシ、エネルギーを圧縮したように聴かせる、しかし乱暴さはなく、きりっと整っている。

42番ニ長調、それまでの作品から大きく歩を進めたような内容で簡潔にまとめていたソナタ形式が長大複雑になっています。
第一楽章、モデラート・マエストーソ、ファイは後半も反復して13:04と演奏時間も長くなりますが、ぜひとも2回聴きたい演奏なんですね、長丁場でも一音一音に集中した味わいを持たせる。展開部の充実は素晴らしく、一気に事を進めずじりじりと深めて行く、再現部の堂々とした風格はロンドン・セットを十分予感させる。
第二楽章、後期の作品のような金管やtimpも鳴り響く劇的な緩叙楽章ではないですが、少ない編成で強奏部分もなく13:22聴かせる内容です。地平線まで続く田園地帯とか、雪を湛えた山岳地帯などに行くと俗世を離れた静謐で神秘的な気分になりますが、それを音楽にしたような、緩叙楽章の傑作の一つかと思います。
第三楽章、メヌエット・アレグレットはくっきりリズムを弾ませ快活、トリオは弦のみで演奏されるがヴァイオリン属と言うよりヴィオール属を思わせる雅びな響きを聴かせる、ここもハイデルベルク響の研ぎ澄まされたような上手さです。
第四楽章、ハイドンが後期作品のようなロンド形式終楽章を書いたのはこれが最初ではないでしょうか、変化多彩で楽しさに溢れています。ファイは心地よい快速感できっちり味わいを凝縮させる。
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category: F.J.ハイドン

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