Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

G.セル:ハイドン交響曲第94番、92番  

ハイドンの「驚愕」あたりを聴いていると、ベートーヴェンよりもモーツァルトよりも、純粋な交響曲だなという感じがします。音の重なり、掛け合い、進行の面白さ、音楽の基本要素だけで大袈裟なものはなく長すぎない時間で巧みに構成されている。
先ごろ亡くなったコリン・デイヴィス氏もそうでしたが、今日のジョージ・セルもハイドン交響曲の純粋な楽しみを聴かせてくれます。「驚愕」と「オックスフォード」のぜひ聴きたいカップリングがありました。

szell hay 92 94
94番「驚愕」'67年録音 92番「オックスフォード」'61年録音
ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団


94番「驚愕」
第一楽章、序奏はさらりと行きます、主部は適切なテンポ、提示部を聴いただけで、ひじょうにツボを心得ているな、と期待させます。くっきりと粒立てた表現で内声弦の聴こえてほしい音もしっかり聴こえ、構成感が味わえます。強奏音はスパっと短く切り、重くなりすぎず、活気に満ちています。この一言では言えない充実した楽章を不満箇所なく存分に聴かせます。
第二楽章、びっくり音のフォルティッシモもズバっと切り、しつこく響かせない。過剰な表情を付けず、素朴に変奏を歌い上げる。
メヌエット、ゆっくりめのテンポですが、重く引きずらず、リズミカルで最後まで心地よい。
終楽章、この楽章はある程度速いのがいいでしょう、クリーヴランドOの鍛え抜かれた合奏力で痛快に決める。

92番「オックスフォード」
第一楽章、序奏は意外にじっくりと深い味わいを込めます、これが美しい。主部は94番でも述べた表現で、各パートの動きを明快にし、構成の見事さを余すところなく聴かせます。ツボを押えきっていて、展開部はわくわくします。
第二楽章、旋律美の楽章ですが、撫でまわす歌い方はせず素朴に行くのがいい。短調の中間部も歯切れよくするので耳にもたれない。
メヌエットの主題は重々しくなりやすいが、ここも歯切れよくして60年代の演奏にありがちな重いメヌエットになっていないのがいい。
終楽章、構成が充実しているだけに、あまり速くせず、じっくり、最後まで期待に応えてくれる。

この94番、92番というのはなかなかデリケートで、満足いく演奏というのが意外に少ないです。録音が捕えきっていないという場合もありますし。デイヴィスやセルの録音は数少ない名盤だと思います。
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category: F.J.ハイドン

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