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イ・ムジチ:バッハ ブランデンブルク協奏曲'84年盤  

うちの軒下にツバメが巣を作ろうとしています。幸福を呼ぶ鳥として(うちでは特に;)歓迎したいところ、下にはエアコンの室外機があり、糞の始末などしている余裕はありません;悪いけど巣を作ってしまう前に掻き落としていますが、ツバメは学習性がなく、場所を替えようとせず、また作りに来るんですね、このクソ暑いのに困っています。ちょうど私の音楽室の外です、鳴き声がすると「また来たな」と気になってしかたない;
と、集中力を削がれながら今日もブランデンブルクです。
古楽演奏がすっかり普及した'80年代、バロック演奏の老舗イ・ムジチの演奏はどんなものかと興味を抱いて取り寄せてみたものです。さすがに'60年代、F.アーヨ時代にはあり得なかったであろう新感覚は取り入れています。急楽章の速めのテンポ、闊達なリズム感、また楽器もモダン仕様ながら指定どおり、ピッコロvl、リコーダー、ヴィオラ・ダ・ガンバを使い、代用楽器を使うなどしていません。しかし古楽語法ではなく本質は伝統の演奏でしょう、明るくふくよかなイ・ムジチ:サウンド、そこに名だたる管楽器奏者を集めての録音。

イ ムジチ ブランデンブルク 1984
録音:1984年7月23日-8月4日
スイス、ラ・ショー=ド=フォン


第1番の始まりを聴くと、いくつか古楽団体を聴いた後でも違和感なく入っていける闊達な表現、しかしホルンの荒々しさはなく、きちっと整っている。カルミレッリのvlもふくよかなヴィヴラート奏法が基調だが鋭いアタックも聴かせる。第二楽章は涼やかだが旧来的な演奏でもある。第三楽章は再び闊達。終楽章、メヌエットはきちんとした演奏だが舞曲的な面白さはない、トリオⅠではホリガーらobが装飾演奏を聴かせる、ポラッカとトリオⅡはこれといった聴きどころはない。
第2番、tpはM.アンドレの弟子ギー・トゥーヴロンが担当するが、これは聴きもの、テクニックのキレが良く、師アンドレの柔らか基調の響きに対し、心地よい輝きを聴かせる、リコーダーのマイケル・コプレイは古楽指向の演奏に聴こえるが他のソリストも調和する表現で第2番はよくまとまっている。
第3番、イ・ムジチ持ち前の弦楽の魅力で聴かせる秀演であり、特に特徴的なものはない。せっかくハイテンポで演奏しているので終楽章でもう少し熱気を出してほしいところ、妙におとなしい。これは録音にも問題があって、低域に量感がなく小ぢんまりした響きなのが残念。
第4番、2つのリコーダーが古楽指向のすっきりした表現でバックも爽やかに同調する、カルミレッリのvlもヴィヴラート奏法ながら質を近づけた感覚で達者に演奏する。第二楽章はやや甘美に過ぎる感じがするがソロ三人が装飾のやりとりもちょっと聴かせる。終楽章、ソロ、バック共に清々しい秀演。
第5番、この曲では突然、'60年代に戻った感覚になる、バックの弦楽を増員したような響きで、落ち着いたテンポ、イ・ムジチ:サウンドをたっぷり繰り出す、フルートの巨匠、セヴェリーノ・ガッゼローニの昔ながらのカンタービレ奏法が主軸になっているような、カルミレッリもたっぷりとヴィヴラートし、巨匠に合わせる。第二楽章、チェンバロ、vl、fl、のみで演奏されるのが通常だが、ここにチェロがバス旋律に加わっている、このチェロがまた他の曲での表現とは違って一際カンタービレである。これは前世代のイ・ムジチ:ファンを意識した演奏だろうか?
第6番、第一楽章、気の抜けるような遅いテンポではないのは良い、ゆったり歌う第二楽章、終楽章は旧来的であろうか、雅びな雰囲気はある。

古楽器演奏のような不完全さは生じない、K.リヒターのような統一感はないものの親しみやすく明快に演奏されている点で現代のクラシック入門盤としてはよい出来かもしれません。
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category: J.S.バッハ

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