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P-Jan・ベルダー:テレマン ターフェル・ムジーク  

テレマンといえばまず思い浮かぶ器楽作品がターフェル・ムジークです、バッハのブランデンブルクCon.に相当する充実した作品群です。第1集~3集と3つのセットになっていて、各集とも序曲(組曲)、四重奏曲、協奏曲、トリオ、ソロ、終曲、というメニューになっていて、特に楽しみなのはトランペットが活躍する第2集です。過去にはA.ヴェンツィンガー盤(アルヒーフ)におけるE.タールのバロックtp、近年はMAK盤におけるF.インマーの名演で親しみました。今回は2003年録音、P-Jan・ベルダー指揮、ムジカ・アムフィオンによる3つ目の名盤です。

ターフェルムジーク
2006 BRILLANT CLASSICS

第2集から3曲ほど書きます。
序曲(組曲)ニ長調
例によってフランス風序曲で始まります、トランペットはティンパニを伴った祝祭音楽的な扱いでなく、ここではtimpなし、室内楽楽器です、バロックtpはブランデンブルクCon.No.2でも名演した、William Wroth、ここでも室内的音作りで驚くほど上手い。グラーヴェはわりと軽やかに進め、走句も鮮やかにアンサンブルの技が光る、tpとobはペアになったように使われ、ユニゾンで演奏する部分も多いです、この音の近似性を聴くとバロックobが室内のトランペットと言われたのがわかります。またtpで小回りが効かない旋律をobが補う、掛け合うなど、それぞれの特長を活かして上手く使われます。アタッカでアレグロに入る、この瞬間はいつもながらいいですね、tpとobのペア、それにvlがソロで活躍、テレマンらしい絶妙に隙のない掛け合いで進められる、バス・パートに耳をやるだけで楽しい快活な音楽、演奏がリズミカルになるのも自然の成り行き。グラーヴェを挟んでアレグロが反復されるが、tpはまるでvl並みの達演で装飾を入れる。
序曲だけで満足させられるが、続く4曲のAirでも同様に楽しませる、緩抒な楽章はなく、いずれも闊達な魅力。
四重奏曲 ニ短調
リコーダー1本、flトラヴェルソ2本および通奏低音による四重奏、全集の中でリコーダーが使われるのはこの曲のみ、指揮のベルダーが達演を聴かせる。同類の笛ながら、リコーダーとトラヴェルソの味の違いを楽しめる。
第一楽章、アンダンテは穏やかに少し憂いをおびた曲、2本のトラヴェルソが平行和声を吹いたり、掛け合いをする、そこにリコーダーが重なる。緩抒楽章にも息を呑ませる間があります。
第二楽章、ヴィヴァーチェ、快活な魅力、トラヴェルソのほんのりした響きに対し、タンギングで音が粒立つリコーダーの切れ味が心地よい、この録音はバス・パートも詳細に聴こえてくるので、チェロのバス演奏にも引きつけられる。チェンバロの和音で刻まれるリズムも心地よい。
第三楽章、シチリアーノのリズムだが、第一楽章のテーマの断片も現れるのが面白い。
第四楽章、リズミカルで切れ味よい、リコーダーと2つのトラヴェルソ、3つのソロが区別なく同種の旋律で掛け合う、笛同志だけあって響きの溶け合いは良い、バス・パートが重要な旋律を弾く部分がある。穏やかな中間部を置いて再び闊達な冒頭に戻る。
トリオ ホ短調
トラヴェルソ、オーボエおよび通奏低音のトリオ、これまたテレマンらしい魅力の傑作。
第一楽章、憂いをおびた楽章だが、トラヴェルソ、オーボエの響きがふさわしい、当演奏ではリピートでの装飾の妙技が聴きもの。
第二楽章、テレマンらしさを代表するようなこの快活なテーマがじつに良く、曲はすっかり憶えてしまったが、飽きがこない、バス・パートの受け止めもじつに良く、隙なくひきつけられる。これは聴衆以上に演奏者が楽しいに違いない^^ちょいとリタルダンドして休止し、快速に戻る、粋な聴かせどころも置き満点の楽章。のどかな第三楽章で息抜き、第四楽章は構成感の緻密な味わい、奏者の装飾も聴かせどころ。

バロック音楽は穏やかなBGMでなく、アドレナリン沸き立つものでないといけません。
こういった曲を聴くと、リュートなんかよりヴィオラ・ダ・ガンバに転向すれば良かったと思う;大作曲家の作品にいくらでも加われるし、バス・パートは楽しいんです。
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category: G.P.テレマン

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