Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

C.デイヴィス:ハイドン交響曲第103、87番を聴く  

せっかくLPが届いたというのに、数日、やたら疲れるやら眠くなるやらでまともに聴けませんでした;じっと座っているとすぐ睡魔が襲ってくるんですね;
今日は国内盤のコリン・デイヴィス&RCO:ハイドン交響曲第103、87番をじっくり、盤面はとても良好でCDを聴くかのようにノイズ無しです。
近年の様々な新感覚の演奏ではないものの、ハイドンをあくまで純粋に聴かせてくれる、究極の標準とも言えますが、それを完璧にやっている演奏、録音はざらにはないです。この点デイヴィスは理想的ですが、どうも好みじゃない典型がチェリビダッケです;

da hay 103 87
da hay103 87

103番、第一楽章序奏timpは遠雷音ですがppでかすかに打つのみ、これも引きつける効果ありです。続く低弦とファゴットのテーマがゆったり潤いのある響き、序奏全体が弱音でvl群の涼やかな美音、木管の色合いも美しく清涼に聴かせる。主部は舞曲的で快速な動きはないが一言で言えないハイドンならではのシンフォニックな快感のツボを心得た味わい、デイヴィスはちょうど良いテンポで明るく活気のあるアレグロ・コン・スピリットの主題の性格そのままに歯切れよく行く、弦に続くトゥッティ音の力感は絶妙の心地良さ、きっちり整いながら硬さがなく、弾力を帯びて活き活きしている。終結前のtimp連打もやはりpp、対比をつけて痛快に終る。
第二楽章も標準的なアンダンテ、すっきり心地よく、いつもながら木管パートの味わいを良く聴かせる、vlソロはインテンポでさりげないが気品を帯びて美しい、短調に戻った強奏もバランスの良いサウンドで荒っぽくない。
メヌエット、ユーモラスな表情もありながら、短調の深みもある傑作メヌエット、トリオで初めてクラリネットが味わえる。デイヴィスは軽やかさも失わず快調に聴かせる。
終楽章、ちょうどよい快速、ホルンの導入のあと、弦と木管がポリフォニックな書法を入れた主題を演奏、ロンド風で総奏がうち寄せては引く対比を繰り返しながらクライマックスへ持っていく、管弦楽の面白さを存分に聴かせる、ここはデイヴィスは堅実に演奏。

次は2面の87番、テンポ設定といい、表現といい、まったく期待どおりのデイヴィスらしい演奏です。第一楽章は強弱比をつけ、彫の深さを出します、小刻みな動機が支配、そこをくっきり自然に歯切れよく行きます。この曲も展開部の転調がいいですね、瞑想的に展開部を終わり、長い休符を置き、すんなり第一主題を初めてよさそうなところ、ちょっと展開部の終わりを繰り返すところ、味ですね。再現部に入ってからもぐいぐい引き付け、すっきりと終わる。
第二楽章はこの曲のチャームポイント、ハイドンの旋律の気品と豊かさを聴かせる、デイヴィスはとても弱音で神聖な雰囲気で開始、弦の涼やかな弱音の中からflソロが妖精のごとく出てくる、obソロが受け継ぐ、カデンツァを設け、fl&obの二重奏。二回目はfl&obに弦楽、ファゴットがカデンツァに加わる、ちょっとした協奏交響曲か?ソロの演奏も上手い。
メヌエット、気品があり、やはり103番と比べるとフランス好みのメヌエットでしょうね、トリオのobソロは最高音を吹くところが聴かせどころ。デイヴィスはくっきり引き締め、荘重にまとめます。
終楽章、落ち着いたテンポで始め、曲の細部がじっくり聴けるという安心感を与える。ポリフォニックな展開部は聴かせますね、幾分小規模ながら87番の充実ぶりは隅に置けません。デイヴィス、RCOは全曲きわめて安定的に聴かせてくれました。両曲とも(★★★★★)です。

1976年、PHILIPSの録音は当時も優秀録音として評判だったそうですが、こうして針を下ろすと、緻密で味わいのあるvl群、木管やホルンの豊かさ、ゆったり重心を支える低音、さらにはコンセルトヘボウの音楽的なホールトーン、この音響だけでも至福の時をつくってくれます。
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category: F.J.ハイドン

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