Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話題など

B.ハイティンク:ハイドン交響曲第96番、99番  

アンテナを張っていたら、希少なLPを見つけました。
ベルナルト・ハイティンク指揮、コンセルトヘボウ.O.アムステルダム(現、ロイヤル・コンセルトヘボウ.O)、PHILIPSのオランダ盤で、ハイドンの交響曲第96番「奇跡」&第99番です。かつて日本盤もあったのか?まったく存在は知りませんでした。日本の平安絵画をあしらったジャケットには何やら拘りを感じる。録音年は記されていませんが、ハイティンクの写真の若さからすると、60年代後半くらいかも?しれませんが、録音当時の写真じゃない可能性もあるので、70年前後かも?
PHILIPSにはハイドン録音の名人技術者がいるのか、その後出てくる、マリナー盤やデイヴィス盤と同様、克明でバランス良く音楽内容をよく捉えていて、サウンドも味わい深い。ハイティンクの演奏は先般レビューした2004年録音、SKDを指揮した86番で聴かせた手腕をすでに若い頃に確立しているようです。前時代的古さはまったくなく、現代的演奏の先駆けのようです。C.デイヴィスのようにシリーズ化された様子はない?のが残念、パリ・セット~ロンドン・セットくらいあればすぐにでもほしいところ。

hai hay 96 99a
hai hay 96 99b

第96番「奇跡」の聴き始めから魅了される。
第一楽章、序奏からRCOの弦、管の上手さが耳に飛び込んでくる、主部は快速で常に端正に引き締まり、弾むように快調に進む。各パートが明瞭でバランス良く、timpが弱音で打つリズムもはっきり聴こえ、デリケートに演奏内容が伝わる。小編成のようで、無用な物量感を避け、低音、tp、timpが心地よい力感を加える。
第二楽章、旋律美の楽章ですが、弦の柔軟な味わいも聴かせながら冷静に節目を付ける。短調の中間部の二度音程も印象的に響かせる。通常聴く楽譜とは異稿のようで第二楽章でtimpが使われません。
メヌエット、軽快でリズムが快活、ハイティンクが重っ苦しい演奏などするはずがない・・と予想どおり^^トリオのオーボエが透き通るような美音ですばらしい。メヌエットも通常版と違い、tpの使い方が面白い(トリオの始まりでobにtpが重なる)。
終楽章、快速でぴしっと引き締める、小忙しくなく流麗に聴かせるのはオケの上手さか、RCOは一流の室内オケでもある。
第99番
序奏の旋律から、切れ目、句読点を入れた拘り様、さらりと流す演奏が多いところ、只ならぬ始まり。主部の主題の歌わせ方もC.デイヴィスに似た音節をしっかり表したもので、提示部だけで引き付ける。ここまで聴けば展開部、再現部も期待どおりに運ぶ。弦楽の上手さを聴いているだけでも味わい深い。
第二楽章、96番同様、魅力の第二楽章、ここでは木管のハーモニーが聴きどころ、RCOはさすが一流の響きを聴かせる。最後に木管のハーモニーを弦楽が再現する。
メヌエット、落ち着いたテンポだが、このメヌエットの味わいに合わせたテンポでリズムは1拍ずつ歯切れよく聴かせ、重くはないがぐっと気分を引き締め、ツボをおさえている。トリオは弦が中心で清々しく聴かせる。
終楽章、ここも急ぎ過ぎず、96番より内容が高い構成感を聴かせる。展開部のフガートが聴きどころ。終結前のテンポをぐっと落とすところ、T.ファイも真っ青の思い切った表現、そして101番にも似た堂々とした終結。

伝統的似たり寄ったりの演奏が多い中、これはとても新鮮な演奏だったでしょう。C.デイヴィスの名演と肩を並べる、評価は(★★★★★)ですね。
関連記事

category: F.J.ハイドン

tb: 1   cm: 2

コメント

私はこの演奏を持っていないのですが、60年代前半、63か64年頃のものと思います。ACGO全盛期を築いたベイヌムが亡くなったあとを受けて、ヨッフムとハイティンクにコンビになり、後見人のヨッフムが去ってハイティンクが同団のシェフになった頃の録音だと思います。ヨッフムにも鍛えられてACGOは非常によい状態だった頃だと何かで読みました。そんな当時の状況が生んだ名演でしょうね。

マエストロ・与太 #- | URL
2013/09/01 13:40 | edit

マエストロ・与太さん

情報ありがとうございます。
'61年にハイティンクが常任、同時にヨッフムが後見役に就いたんですね。なるほど、写真のとおりハイティンクが若いのも納得できます。しかし60年代とは思えない新感覚の演奏です。

michael #xNtCea2Y | URL
2013/09/01 14:18 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/403-92a23f7c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

ハイティンク/コンセルトヘボウ管の奇跡、99番(ハイドン)

先日ディスクユニオンで見つけたLPです。 ベルナルド・ハイティンク(Bernard Haitink)指揮のアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏で、ハイドンの交響曲96番「奇跡」、99番の2曲を収めたLP。収録年代は記載されておりませんが、ネットを調べてみると1967年にプレスされたものとの情報がありました。レーベルはPHILIPS。 このLP、PHILIPSのデ...

ハイドン音盤倉庫 - Haydn Recordings Archive | 2014/02/22 00:01

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

ブロとも一覧