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T.ファイ:ハイドン交響曲第99、100番「軍隊」ほか  

21集目を迎えたトーマス・ファイのハイドン交響曲シリーズ、今回は99番、100番のロンドン・セットに「突然の出会い」序曲を冒頭に入れた選曲。T.ファイらしい斬新な演奏ではありますが、意外に全体のまとめ方は標準の域、特に驚くところはないですが、語るような緻密なデュナーミクはさすが、録音も今回はやや距離を置いたサウンドに聴こえます、もちろん鮮明ですが、今までのように金管が鋭く前へ出た響きにはなりません。"鳴り物入り"の曲、という音響バランスもありそうです。

さて冒頭には歌劇「突然の出会い」序曲が入ります、トルコ風が人気だった当時、中東を舞台とした歌劇がありました、当然シンバル、太鼓を派手に打ち鳴らす快感、曲調も異国らしい雰囲気が作曲家を問わず、共通のものがあるようです、T.ファイはA.サリエリの歌劇の序曲集も痛快な演奏で録音していますが、歌劇「タラール」の序曲がやはりトルコ風→参考動画:A.サリエリ、「オルムスの王アクスール」序曲(「タラール」序曲と同曲)、別の演奏ですがT.ファイはこれより快演です。モーツァルトの「後宮からの誘拐」も同系の作品ですね。

fey hay 100
2013年3月 トーマス・ファイ指揮、ハイデルベルクSO

100番「軍隊」を聴く前の耳馴らしに「突然の出会い」は良いです。T.ファイは切れ味のよい快演です。
99番序奏はやや速めで涼やか、トゥッティの強奏が濁って響かないのはいつもながら良い、主部は快活にエッジを立て、弦楽、木管それぞれの弱奏はしなやかで美しく、ダイナミクスが心地よく打ち込んでくる。もはや当たり前というべき現代的演奏を先導しているような名演でしょう。
第二楽章を聴いていると、S.クイケン&プティット・バンドにも負けない透明に整った美しさ、ほんとに古楽器かと思える。
メヌエットもリズムに単調ではない、細やかな味わいを付ける。
終楽章は快速なテンポできっちり整えながら音の渦に巻き込むかのように進める。
100番「軍隊」序奏の弦の開始が美しい、短調部分力強さは期待どおり、休符をじっくり間を取り次に入る。主部もチャーミングに入る、そしてトゥッティのがっしりくる力感、第一楽章を堂々と組み上げる。細かく聴けば、一音ずつのデュナーミクも味わい深く飽きの来ない演奏。再現部から終結にかけての高揚感もさすがT.ファイ、ツボはばっちりv、エネルギッシュに畳み込んで終わる。
第二楽章はアレグレットらしく、ゆったり行進するリズム、シンバルほか鳴り物はずっしり痛快に入れます。
メヌエットは普通くらいのテンポだが、リズムを軽やかに耳当たりのよく進める。ダイナミクスをスパっと切り、重たくしない。
終楽章は心地よい快速、弱奏と強奏の対比をつけ、緻密なアンサンブルで引き付ける、やはりデュナーミクの細かさは並みではない。
T.ファイとハイデルベルク響はまさにハイドンとエステルハージ・オケのような関係でしょう、客演でちょっとやそっとでできる演奏じゃないですね。

salieri 序曲
A.サリエリ、歌劇序曲、間奏曲集

サリエリの作品も聴きごたえ十分、さすがT.ファイ。
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category: F.J.ハイドン

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