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N.アーノンクール:ハイドン交響曲第100番、68番  

T.ファイの「軍隊」を聴いたら、ほかにも聴いてみたくなる、そこで今日は師匠のN.アーノンクール指揮、RCOのハイドン交響曲100番「軍隊」と68番です。妙な取り合わせですが、アーノンクールはロンドン・セット全集の中に何故か68番を追加しています。100番ではトルコ風パーカッションを盛大に鳴らします、たしかゲオルク・ショルティも派手に鳴らしていましたが、それを超えます。それがRCOの美音とともに痛快にコンセルトヘボウに響きわたる。

アーノンクール hay sym

100番「軍隊」序奏は滑らかに美しく始まるが、短調に入ったフォルテではtimpを力強く打ち鳴らし、ここでもう打楽器の凄味を聴かせる。主部のテーマはロンドン・セットの中でも一番チャーミングなものでしょう、それを軍隊調に仕上げ、ミスマッチじゃないのがさすがハイドン。アーノンクールは木管に続き弦が滑らかに動機を奏で、動機の最後の音からトゥッティになる、この武骨なまでの力感がいい、また旋律に細かな表情付けがあり、アーノンクールらしいレガート表現も織り込み、いつもの手腕で聴かせる。弾むような第二主題で盛り上がる展開部、再現部、終結部へのエネルギッシュな推移も見事、ナチュラルtpを使っているが、そのブリリアントで爽快な吹奏がさらに気分を高揚させる、tpはこれでこそ存在価値があると感じる、輝かしく第一楽章を閉じる。
第二楽章、T.ファイよりはゆっくりめ、RCOの弦や木管が美しく聴かせた後、トルコのパーカッション、シンバルやトライアングルはびしっと響くが、グランカッサがウーファーをいっぱいに揺らすような音圧でくり出す、軍隊ラッパはナチュラルtpがまさにそれらしく吹く、再びパーカッションが圧倒して終わる。
メヌエットはやや速めにきりっと決める。
終楽章、ロンド風で101番「時計」の第一楽章と同系の小刻みでキビキビした主題、アーノンクールはあまり急がず、一音ずつくっきり粒立て、強弱の対比で緊張感を出す、そこへパーカッションが入って痛快に決める。

68番、ロンドン・セットでもパリ・セットでもない中期の傑作を紹介したかったのか?一曲だけ追加されています。たしかに魅力的な曲です。
第一楽章のテーマは爽やかなものです、提示部だけでとても良い、展開部を経て再現部に入ったのはわかるが、そのまま展開部が続いているような内容は見事。
第二楽章のメヌエットはさらりとして、あまり存在感は強くない、トリオは特徴的だが短かい、長大な次の楽章の前奏のようでもある。
第三楽章、22番「哲学者」の第一楽章と同系か?このアダージョは何やら描写しているような謎めいた楽章、アーノンクールの聴かせどころでしょう、T.ファイのハイデルベルク響のような透明な弱音で始まる、3度音程を交互に鳴らす音形が全体の骨格のようで、わざわざ強調して聴かせる部分を置く、やたら長い楽章だが不思議な魅力、聴き手は謎解きの姿勢で引き込まれる;後半では謎の扉が開かれそうな?推移が素晴らしい、がアーノンクールだけが解明して演奏している、とも思われる^^;長い後半も反復されるが、もう一度聴きたいと思わせるのが作品、演奏共々凄い、俗世的な感情表現とはまた違う、心の深層に響くような不思議な世界感に引き込む曲はモーツァルトにもベートーヴェンにも思い当たらない、ハイドンを真の天才と感じるところ。
終楽章はロンド風、飛び跳ねるような元気な主題、ファゴットが主題を印象的に奏でる、快調な推移で変奏的書法も加え、終結前には各パートからソロの掛け合いがあり、これもまた謎めいている。
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category: F.J.ハイドン

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