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ホグウッド:ハイドン交響曲第62、63、70番  

ハイドンの交響曲60~70番代というのは傑作もあるけど、不揃いといった感じです。期待しすぎてもいけない;作品成立の背景もあってか、オペラなど他の作品からの転用曲もあり、どうにか4つの楽章を繕って交響曲にしたような作品もあります。ホグウッドは目いっぱい美しく演奏していますが、この1枚にカップリングされた62、63、70番を通して聴くと、ローカルな地に所々花が咲いているような印象です。

hay 62 63 70

62番、第一楽章は53番「帝国」の終楽章Bヴァージョンからの転用で、快活な魅力は聴かせるが頭の楽章とするにはどうも役不足、展開部も転調しながら同じゼクエンツの繰り返しで簡潔に終わる。
第二楽章、アレグレットは涼やかでこの時期の緩抒楽章らしさにダイナミクスも聴かせる、深い瞑想に誘うとまでは行かない。
メヌエット、普通のメヌエットであり、特に印象強いものはない、トリオも同様。
終楽章、ようやくハイドンらしい切れ味が聴かれる。調の移ろいも引き付ける、パワー全開の曲、とまでは行かないが。

63番「ラ・ロスクラーヌ」、第一楽章はオペラ「月の世界」序曲の転用、疾風怒涛期の作風だが、さすがオペラ序曲だけあって華やかなまとまりを持つ、展開部以後も木管の活躍も味わいがあり、型どおりだが心地よく運ぶ。
第二楽章アレグレットは「ロスクラーヌ」という劇音楽からの転用、弦にフルートが重なり、おとぎ話の一場面のような雰囲気を聴かせる。
メヌエット、これも劇音楽かもしれない雰囲気のメヌエット、トリオも親しみやすいが、まあ月並みな範囲。
終楽章で救われる、切れ味のよい主題で意外な転調がある、展開部は対位法で書かれ、終結にかけて82番「熊」の終楽章を予感させる、ここは痛快。

70番、第一楽章はtp、timpの入る祝祭的な曲、晴れやかな魅力は聴かせるが流麗な部分はなく、展開部も簡潔。
第二楽章、「二重対位法によるカノン」というタイトルが付いている楽章は珍しい。二つの主題による変奏曲で単調の悲歌的な主題が印象的。
メヌエット、活発な主題のメヌエット、3曲の中では一番良い感じかな、トリオは実に素朴。
終楽章、vlの弱奏で始まる動機はD音を刻む音、どこかで聴いたような?人間ドックの聴力検査の発信音に似ている^^;バスが単純な呼応を聴かせる、なんか頼りない雰囲気の導入、しかし一転、休符を置いてこの動機がいきなり見事なフーガとなる、ヘンデルのフーガ楽章にも似たバロック的な魅力を彷彿させ、tp、timpが加わって独自の輝きも放つ。後半長調に変り、もう一息盛り上げてくれる、と思ったところでまた冒頭の"発信音"、スパっと鋏が入って終わる、しかしここでは大輪の花です。
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category: F.J.ハイドン

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