Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

C.ホグウッド:ハイドン交響曲第71番、73番「狩」  

C.ホグウッド指揮、AAMによるハイドンの中期交響曲、今日は71番と73番「狩」を聴きます。
70番の終楽章の見事さから気合いが持続したまま書かれたような71番は、待ってました、と言いたい作品。71番なんて全集でもなければ録音される機会もないであろう隠れた傑作です。それまでの作品の焼きまわしのような感覚はなく、聴き始めからハイドンの新感覚にあふれています。凝り過ぎていて聴きづらいとの声もあるでしょうが、通好みの曲でしょう。それをホグウッドは申し分ない演奏で聴かせてくれる。
73番「狩」こちらはよく演奏されるお馴染みの曲ですが、親しまれやすいポピュラー性も傑作の要素だとしたらこれも優れていると言えましょう。

hay 71 73

71番 変ロ長調、第一楽章、トゥッテイ・ユニゾンの太い響き、涼やかな響きを交互に聴かせる序奏は短かいが印象的、主部は軽妙な動機で入り、ユニゾンの力感も交互に入れる、快調な第一主題が進み、突如バスのリズムが止み、快速感を消して、弦+obの涼やかな和声を緩抒楽章のごとく聴かせる、転調の成り行きが瞑想的。提示部の最後に活発で特徴的な第二主題が出る。展開部はそのまま第二主題で始める、しばし進め疑似再現を聴かせるが展開部後半に入る、第一主題を繰り返す転調を聴かせるがこれがまたいい、そして本当の再現部が変化した魅力で閉めくくる。ホグウッドは後半も反復して十分聴かせる。この第一楽章は85番「王妃」第一楽章の元になっている感じも受けます?
第二楽章、変奏曲だが主題はごく落ち着いたもの、これが第一変奏から流麗な魅力となる、第二変奏はフルートとファゴットが開離音程でテーマを演奏、ユニゾンや掛け合いを聴かせるがユニークな響き、第三変奏は3連符型となる、再び初めのテーマに戻ったあと、カデンツァの開始和音が響く、何かのソロが始まると思いきや、全パート重奏と言えるような書き方、簡略ながら面白い。
メヌエット、テーマがありふれておらず印象的、トリオはvl2本とvcのトリオに弦楽が合いの手を入れる、一工夫ある味わい。
終楽章が傑作、かっちりしたソナタ形式、始まりはいつものハイドンらしい爽やかな第一主題で快調に進み、ちょっと装飾音型の入った第二主題も一味添える、展開部は調を変えた第一主題で始まる、巧みな転調で瞑想に引き込む、ここでも疑似再現があり、その後は見事な対位法を加えてさらに引き込む、そして本物の再現部に戻るが、本当に無駄のない充実楽章です。もちろんホグウッドは反復する。

73番 ニ長調「狩」、さすがに全楽章親しみやすいですね、C.ホグウッド、AAMの極上の演奏で聴けます。第一楽章のハイドンならではの健康的な快調さだけでも魅力、聴き馴れすぎて気付きませんでしたが、展開部の見事な対位法、転調が聴きどころです。ただ転用曲の終楽章はタイプが違い、71番の魅力には及ばないかな。
関連記事

category: F.J.ハイドン

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/463-ac0bad51
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター