Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

A.マンゼ:バッハ管弦楽組曲  

お得なBRILLIANT CLASSICSのBOXセット、ついつい集めてしまいますが、中身は一級品が多いです。今日は4枚組で内2枚は以前レビューしたP-Jan ベルダー率いるムジカ・アムフォンのブランデンブルク協奏曲集、残り2枚はアンドルー・マンゼ率いるラ・ストラヴァガンツァ・ケルンによる管弦楽組曲集です。いずれも古楽として標準的な表現と言えますが従来より磨きをかけた美しい演奏で統一感があります。
A.マンゼによる管弦楽組曲を聴きます、DENON原盤によるもの。

bach suites
アンドルー・マンゼ指揮、ラ・ストラヴァガンツァ・ケルン
fl.トラヴェルソ:有田正広
1994年録音


4曲ともハっとするスリリングな即興性はないですが、入念に練り上げたアンサンブルが聴きどころ、4曲中第2番はポピュラーゆえにあまり聴かなかったのですが、有田正広がfl.トラヴェルソを吹く当演奏は特筆ものですばらしい、序曲のグラーヴェから満足、多くの部分でトラヴェルソと1st,vlは重なるが、有田の安定した美しいトラヴェルソとマンゼの弾くvlとが緻密なまでに同化して響く、お互いの音を聴きながら見事に質を合わせている。こんな充実したグラーヴェは初めて聴く、グラーヴェの終わりでふっと力を抜き、アレグロに入る瞬間の気品が良い、アレグロに入ってもflとvlの一体感は維持する。続く舞曲、特にゆったりしたサラバンドでは同様の魅力を聴かせる。各楽章、程よいテンポで急がずじっくり聴かせる。
ほかの曲も良いです、第1番の序曲はもっともテレマンに近い快活さが魅力、インネガルのリズムを取るグラーヴェはリズムの妙に引き付ける、アレグロは期待どおり切れ味よく快活。
第3番はtp、timpの押し出しが程よく、バランスの良い録音でサウンド的にも楽しめる、アリアは複数人の弦楽で幾分速いテンポをとりながら、とてもしなやかなアンサンブルで魅了。
第4番、これはtp、timpの無い版が使われる、しかしまったく不足感はない、序曲のアレグロは私の一番好きなところ、弾むような一貫したリズム、深く迷い込む転調、バッハならではの不思議な魔力のようなもので引き付けて行く、マンゼの演奏はツボを掴みきったように快調。続く舞曲もこの作品は面白い、最後のレジュイサンスは傑作です。
またこの2枚にはカンタータのシンフォニアが2曲挿入されていて、1曲はBWV29、原曲は無伴奏vlやギター、リュートでも演奏されるBWV1006のプレリュード、バッハは編曲を数々聴かせてくれるが、ここではオルガンがソロを弾き管弦楽が加わる、tpやtimpが鳴るところはバッハが力感の入れどころを示していて、無伴奏曲の参考にもなるでしょう。
もう1つはBWV146のシンフォニア、この原曲はBWV1052、チェンバロ協奏曲No.1の第一楽章の編曲、これも元々はvl協奏曲でここではオルガンがソロを弾く、この霊感に満ちた曲が一味違ったホールトーン豊かな響きで味わえる。
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category: J.S.バッハ

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