Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

S.ラトル:ベートーヴェン交響曲第7番  

日曜日はNHK-Eテレで、クリスティアン・ティーレマン指揮、VPOのベートーヴェンを聴きました、VPO伝統の弦の美音も放送から伝わってくるようでした。第九の第3楽章など絶品ですね。全楽章、美音で貫き、VPOの弦のヴィヴラートは深くしない柔らかな肌合いが特長で透明感がある、声楽陣も同じく、一時代前の声を張り上げる歌唱ではなく、言葉を丹念に歌いあげるようでした。これも現代的な演奏の一つでしょうか。

さて今日はS.ラトル指揮、VPOのベートーヴェン交響曲第7番、ヴィヴラートを抜いたピュア・トーンですが、それでもVPOの滑らかさは聴こえてくるようです。弦、管のバランスから、編成は少し小さくしているかも、重々しい響きはないが、演奏のスケールは小さく感じない。

ラトル be sym7
2002年 EMI

第一楽章、序奏は意外にやんわりと始める、弦の上向音階を2度聴き、14小節目から総奏でぐっと加速、クレシェンドしてここで聴き手を掴む、このあとはエネルギッシュ、主部への繋ぎは弦と木管がデリケート、主部は快速で涼しげなサウンドをベースに、ブラスとtimpのパワーがダイナミクスを受け持つ、いわゆるピリオド・バランス。付点のリズムをレガートにしたり、鋭くしたり、変化を付けながらつねに浮き立たせるのが心地よい、かなりの弱音からクレシェンドするのは痛快、展開部も各パートを克明に聴かせながら、レンジの広い表現、再現部、終結もピリオド奏法ながらパワフルに聴かせて終わる。
第二楽章、テンポは聴きなれた速度、低音弦のテーマはリピートで極度にpppにする、ここで引き付ける、va、vlと引き継いで徐々にクレシェンドしていくが、ノン・ヴィヴラートでもやはりVPOらしい弦の美しさも際立つ、ブラス、timpが出るとシンフォニック。
第三楽章、速めでスケルツォの小刻みなリズムが心地よい、timpが鋭い打音を入れたあとのppの対比が大きく、彫の深さも魅力。トリオはあまり遅くせず、涼しげに流し、ダイナミクスは予想どおり鋭い、が耳に重たい響きではない。
終楽章、始まりは普通くらいのテンポ、提示部の終わりにかけてやや加速、展開部に入ってテンポを落ち着かせる、再現部から終結にかけて熱狂していくところで、思い切った加速、これは自然な推移でしょう。カラヤン、アバドは始まりから急速で圧倒するが、ラトルはテンポ加速の手法で痛快に終わる、フルトヴェングラーの血管切れそうな熱狂とは一味違う冷静なコントロールを感じる、あくまでオケ・サウンドは清潔を保つ。
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