Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

C.アバド:モーツァルト交響曲第35、29、33番  

ちょっとマイブームになってきたC.アバド指揮、モーツァルトOです。
少なくとも20年ほど前、アバドがこういう演奏をするようになるとは誰も予想しなかったでしょう。従来の演奏から頭を白紙にして、再度楽譜を見つめ直したような、すべてがリフレッシュされています。今日はモーツァルト交響曲2枚組のCD1、35番、29番、33番です。
最初の「ハフナー」からして、アーノンクールもブリュッヘンも真っ青の鋭い爆演です^^ティンパニは古楽器のようで、全ての箇所で打音が響きに紛れ込まず、明確に締めます。

アバド moz 35

35番「ハフナー」第一楽章、速めで快活、殆どの音の最後を明確に切り、きりっとした気合いが入る、大きく分けてvl群のパートと低音群のパートが対位するバランスを明確に聴かせる、強弱表現も絶妙のツボ、展開部の入りはぐっと弱音で強奏に入る直前が息をのむ、本当に聴き手を演奏者サイドに引き込むような気迫で最後まで聴かせる。
第二楽章、あまり遅くせず、軽妙、単に多くのピリオド演奏の二番煎じじゃないのは緩抒楽章で感じる、アバドならではの細やかなデュナーミク、美質も十分聴かれる。弱奏は微かなほど静かに、ぐっと感情を盛り上げる、しかし粘っこい表現はなく、常に歯切れよく涼やか。
メヌエット、ここも、並みのピリオド演奏を超えていて、軽やかに拍を捉え、洒落た装飾を付けるが、付け足し程度ではなく、魅力的。トリオはぐっと穏やかに、メヌエットの再現が効く。
終楽章、快速なうえにブリュッヘン顔負けのインパクト、文句なしの快演、ライブ録音で拍手はカットされているが、大拍手に違いない。
29番、親しみやすさからか人気の曲だが、全般にホモフォニックな書き方で長いわりに密度感が乏しくあまり好きな曲ではなかった、ゆったりとした演奏では眠くなってしまうが、これもアバドの手腕で濃密に引き締める、終楽章だけは聴きごたえがあってわりと好きだが、アバドの演奏でさらに密度が高まる。
33番、モーツァルトの交響曲ではあまり人気ではないだろうが、これぞ古典派通を引き付ける曲、第一楽章、流麗ではないがハイドンに近い構築の面白さがあり、細かく味わえる。展開部ではあの"ジュピターの動機"が繰り返し現れ、その後も切迫感のある魅力、再現部も十分な効きごたえがある。もちろんアバドの演奏で一段と集中させられる。
第二楽章、結構熱気のある第一楽章のあと気分を鎮める。これといった山場はないがモーツァルト管弦楽団の涼やかな弦が味わえる。fl協奏曲No.1のテーマそっくりの旋律がちらっと出る。
メヌエット、すっきり明快なメヌエット、これもハイドンの交響曲に出てきそうな雰囲気、トリオも短く小ざっぱりして良い。
終楽章、小刻みで切れ味の良いテーマ、流麗さよりも快活さが魅力、展開部も長くはないが、構成的な味わいも十分、さすがアバド、良い曲を取り上げている。

CD2の「プラハ」「ジュピター」はあらためて。
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