Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

手書き譜  

今、三次科学技術教育協会さんのブログでも話題に取り上げておられる、自筆譜についてですが、非常に興味深いですね。ハイドンの数ある作品の中で、泣く子も黙る傑作、交響曲第86番の自筆譜がネット上で鮮明に見られるとは本当に幸いなことです。草稿があってその清書かもしれませんが、すぐ演奏用のパート譜作りにまわされる原稿なので、読み間違いのない程度に手早く書いた感じですかね、しかし音符一つ一つの筆勢から、ハイドンの頭の中に響いていた音楽の息遣いが感じられるようです。
《悪魔のトリル》もタルティーニが目覚めたあと?書いたとされる草稿があるとしたら、見てみたいものです;

また私どもが普段付き合っているリュート・タブラチュアですが、これもバロック期の作品は殆どが手書き譜で残っています。たぶんリュートが専門家や一部の愛好家のものとなっていったため、大量の印刷が必要なくなり、筆写物で十分だったのでしょう。下はリュート弾きにはお馴染みのsaizanayという写本の1ページ、実際演奏で読みやすいよう書かれています。

saizenay.jpg

これを書いた人も当然リュート奏者でしょうから、演奏のイメージも筆に反映します、作曲者の草稿ではないですが、非常に美しい筆跡で多くの美しい曲が集められていて、弾こうという意欲を掻き立てます、これを見ればさっと指が動きそうで?・・^^;こういう感覚は活版印刷譜にはないですね;
もう一つ、下がリュート最後の大家、S.L.ヴァイスのドレスデン写本から軽快なジーグです、いかにも快調な流れが視覚的にわかります、タブラチュアは奏法譜なので、これを見ればリュート弾きはどんな響きがするか見当がついてわくわくするんですねv
この写本も過去には有名出版社の印刷物を数万円で買うしかなかったですが、今はネット上で鮮明な画像が公開されています。

Dresde 5Gig

ちなみに下がルネサンス期の活版印刷譜、きれいにできた印刷ですが、ちょっと味気なく、スペーシングが詰まっていて見づらい感じです;

活版印刷

普通の文書でも手書きには何らかの表情が現われ、活字は無表情になってしまうのと同じことですかね。
関連記事

category: その他・バロック

tb: 0   cm: 4

コメント

リュート・タブラチュアは、初めて見ました。この方面に疎いので、詳しいことは分かりませんが。最近、楽譜に関しての書籍を読んでいるので、タブラチャについても、調べてみます。
 楽譜といえば、この86番は確かに、自筆楽譜でも、サラサラと書いて、すぐに筆写譜に、すぐに回した可能性があると思います。大崎滋生著の楽譜の文化史によると、ハイドンは、信頼のおける写譜者を考えているようでしたが。この86番は、このとき、信頼の写譜屋がいたのかどうか? 最初に契約をしていたアルタリア社の写譜屋が、作曲者の眼を盗んで、売り飛ばしていた話など、上記の本に記載がされていました。 有名はNo.45 告別のfinale。こちらの自筆楽譜は、やはりサラサラと書いてあります。エステルハージ楽団を中心に、雇用主にこの自筆楽譜は献呈されたと思うのですが。このときも、写譜がそばにいたのか、気になるところ。音楽史の中で、当時の楽譜に関して、いろいろ調べてみると、興味はつきません。

tenkichi995 #- | URL
2014/03/26 17:19 | edit

tenkichi995さん こんばんは

ハイドンの新曲が無断で出回っていたという話は何かで読んだ記憶がありますね。ベートーヴェンも作曲中のクラヴィーアの音を聴き書きされたとかいう話があります。当時は横行していたような、これは損害より、程よい宣伝効果となったかもしれませんが?
自筆楽譜について調べると、作品について違う角度から見えてくるものがありそうで、確かに興味湧きます、いろいろ探ってみたいです。
リュート・タブタチュアは日本の三味線譜と同様に奏法を記したものですから、弾き方まで過去の作曲者に時を越えて手ほどきを受けているような感覚です。ただ弾きたいと思った曲も普通の楽譜屋さんにはありません、どこの資料館で手に入るか探ることから始まります;

michael #xNtCea2Y | URL
2014/03/26 20:52 | edit

私も手書き譜面派です。どうも印刷版は味気ないですね。
ただし、間違いやすく、どうとも解釈できそうな間違いなどもありますから前後関係、音楽的な知識などがないと、ゴミみたいなミミズのようなものが装飾の印であったり(笑)、注意しないといけません。
でも、手書き譜面になれると、不思議とすらすら読めてくるのがわかります。
 私の手元にある譜面はすべて当時の手書き譜面に揃えなおしました。自分の勉強やオリジナルとの対比も必要との思いですが、印刷版は、ドイツの教本類しか残っていません。
 手書きのオリジナルは実にいろんな意味で味があります。

白くま #GzzbYa3I | URL
2014/03/29 15:05 | edit

白くまさん こんばんは

一番見やすいのは自分の手で書いたダブですね^^
以前どうしても弾きたい曲があり、 どこで手に入るのかわからず、CDを録音している演奏家さんにメールで聞いて、LSAにあるとわかり、フィルムを借りてスキャンしました、しかしインクが褪せて見づらく、前後関係で推定するしかない部分もありましたが、どうにか執念で使えるタブを書き起こしました。 リュートをやるには手間暇惜しんじゃできませんね^^;

michael #xNtCea2Y | URL
2014/03/29 23:20 | edit

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://micha072.blog.fc2.com/tb.php/547-9222ee2c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

カテゴリ

最新トラックバック