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Michael: Classic音楽,Lute,宇宙

クラシック音楽とリュート、宇宙・科学 etc

I.ボルトン:J.M.クラウス 交響曲ハ短調ほか  

アイヴァー・ボルトンが続きます。今日は2003年のザルツブルク音楽祭のライヴから、J.M.クラウス、フンメル、モーツァルトの収録。一番にクラウスの交響曲、次にフンメルのpf協奏曲という選曲がいいですね、おそらく初めて聴く聴衆もいたでしょう、ボルトンの抜群の演奏で魅了されたのでは?録音も非常に良好で張りつめた空気のライヴ感があります。

ヨーゼフ・マルティン・クラウス: 交響曲 ハ短調 VB142
    (ライナーノーツにはVB148とあるがVB142が正しい)
フンメル: ピアノ協奏曲 ヘ長調 Op.post. (1833)
モーツァルト: 交響曲 第29番 イ長調 K.201 (186a)

シュテファン・ヴラダー(p)
アイヴァー・ボルトン(指揮)
ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団

2003年8月17日 ザルツブルク,モーツァルテウム大ホール (ライヴ)

salz 2003a
salz 2003b

J.M.クラウス、交響曲 ハ短調 VB142
さて、最も録音数の多いVB142だけに期待がかかってしまう、オケ編成は大きめながら、いつものピュアサウンドで朝霧がたちこめるようなクールな序奏が始まる、序奏をもつ短調交響曲はハイドンやモーツァルトも、ベートーヴェンさえ書いていません。主部はきりっと気合いを入れた快活なテンポ、内声や低音が充実していて、今までになく曲が立体的に聴こえ原作の嬰ハ短調VB140とかわらぬ切迫感がある、展開部も期待どおり、引き締めてくる。第二楽章アンダンテは甘美な趣というより、やはりクラウスらしい幻想感が魅力、変奏曲であることを忘れて聴き入ってしまう、ボルトンはさらりと切れ目をいれて各声部の対話を明快にする。終楽章も心地よい快速で各パートに気合いが入り、構成が浮き立ってくる、初めて聴くなら、この演奏です。
フンメル: ピアノ協奏曲 ヘ長調
この曲のピアノ・パートを聴いていると、まさにモーツァルトからショパンへと繋る音楽に聴こえる、古典派コンチェルトが基盤になっているものの、同期のベートーヴェンと共通の要素もあれば独自のものもある、ピアノのテクニックは大きく前進、新時代のものでしょう。ベートーヴェン並みの精神の深さはないが、堂々と華やかに楽しませる要素は十分、第二楽章はほとんど鮮やかなテクニックのピアノ・ソロが魅了し、オケは部分的に助奏。終楽章はテクニカルなロンド、ほとんどショパン、シューマン時代のコンチェルトに近い、モーツァルト時代にはなかったピアノ・テクニックが駆使される。シュテファン・ヴラダー:pfの名演に大きな拍手がおこる。
モーツァルト交響曲 第29番 イ長調 K.201
最期はだれもが知っている作品ながら、ボルトンは一味ちがう、第一楽章は急速なテンポで、これまた引き締める、従来の旋律美を朗々と流す(ちょっとダレる)演奏とは一線を画し、各声部に覇気と切れ味が走り、対等で立体的、展開部も入りからわくわく期待感を持たせる、こんな充実した曲だったのかと再認識したしだい。最期を立派に飾る演奏。
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category: 古典派

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