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I.ボルトン:ハイドン交響曲第96、88、60番  

C.デイヴィス、B.ハイティンク、S.ラトル、C.アバド等々、いくつか演奏を聴けばハイドンに対しての演奏理念がわかってきて、期待を裏切ることなく聴かせてくれる指揮者がいます。アイヴァー・ボルトンもその一人、今日は96、88、60番といった聴きどころを集めたアルバム、録音は2008年、没後200年、ハイドン・イヤーのものです。

i bolton hay sym96 88 60

96番「奇跡」透明感のある弦で始まる序奏、そこにobがくっきり浮き立つ、主部は活気を帯びた適切なテンポ、トゥッティに入るとがっちり力感を出すのはボルトンらしい、いつもどおり金管とtimpは古楽器で痛快に響き、同時に弦が歯切れ良く浮き立つ。弦が強く響きすぎるとモノトーンに聴こえるが、ボルトンのバランス感覚は色彩感も豊かに聴かせる。清涼感と力感、かっちりした造形美を見事に実現する。
第二楽章も切れ目を入れながら、すっきりと、ダイナミズムも思い切りよい、魅力的な短調部分も感傷的にならず、冷静に整える。
メヌエットもきりっと引き締め、リズムの明快さが心地よい、トリオのobソロは無用に表情的にならず、装飾を入れながらさらりとした演奏が良い。
終楽章、程よい快速、さりげなく流れて行く終曲でもボルトンはがっちりした各パートの仕掛けを立体的に明確に聴かせる。これは96番屈指の名演。
88番、決して大柄な曲ではないが、チャーミングな要素が詰まっていて特に人気の曲です。序奏は付点リズムを強調したピリオド演奏で切れ味よい。主部は適切な速さ、ここはもうボルトンの手腕で見事、と言えば済むでしょう。
第二楽章、ラルゴ、ハイドンの温もりに満ちた旋律、引きずりすぎず、小気味よく句読点を入れてすすめる、突然のffも細心のバランスで堂々と風格を帯びた良い響き、続く弱奏が美しい。
メヌエットは速めにし、リズムは明確に打ちだし、爽快。
バーンスタインの"顔指揮"でも有名な終楽章の見事さは言うまでもないでしょう、ボルトンの手にかかれば完璧。
最後は60番、「うかつ者」の副題付き、6つの楽章があり、爽快で魅力的な曲でありながら、なんかへんてこりんなところも、、表立ったユーモアもあれば、どこまで真面目でどこから冗談なのか?はっきりしない怪しさもあり、ユーモア・センスの光る作品、しかしボルトンは全曲美しい響きで、終楽章の調弦風景の場面まで綺麗にまとめる。
もっとハイドンの録音を出してほしいですね。
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category: F.J.ハイドン

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