Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

J.ラモン&ターフェルムジーク:ヴィヴァルディ「四季」  

J.ラモンも数々のターフェルムジークのソロで非常に美しい演奏を聴かせているので、「四季」は外せないと思いました。特長はいつも便宜的に使われるバロックピッチA=415hzではなく、モダンピッチに近いA=442hzで演奏しているところ。研究によれば、ヴィヴァルディの活躍したヴェネツィアではこのピッチだったらしい。やや甲高く聴こえるのはSONY-VIVARTEレーベルの録音特性だけではなかった。

四季 j lamon
1991年録音

春から順に聴いてみたところ、全体にテンポは中庸でとくに驚くところはない、強弱やアゴーギグなど深く溜めてぐっと引き付ける、といった印象もない。ホグウッドやピノックのようなカリスマ性をもった統率者が存在せず、描写的な要素が多く占める作品だけに腕利きの奏者の集まりであっても様式感をもってきりっとまとめるのは難しいかもしれない、絵画でいえば構図に締まりがない感じだ。J.ラモンは緩抒部分で、さすがにヴィルトーゾ的な装飾演奏を聴かせるが、繰り返し聴きたいという感じではない、一回かぎりの達演といったところ、即興的なものだけに録音物としては難問かもしれないが、ホグウッド盤の4奏者やピノック盤のS.スタンデイジは無駄がなくセンスが良かった。
夏の描写場面もまずまずだが、切り立った迫力はそれほどない。
この演奏ではコンラッド・ユングヘーネルがアーチluteで通奏低音に加わっている。秋の中間楽章ではアーチluteがアルペッジョを奏で一味違うが、余韻が短い分小刻みな表現に聴こえる、ここはチェンバロが正解かもしれない、弦楽の和声もいまいち、"静の緊迫"がほしいところ。
冬に関しても、ソロ、合奏とも描写部分にスリリングなところがなく、安全運転でまとめている感じ。
このアルバムには2曲追加で入っていて、
弦楽のためのシンフォニア ロ短調「聖墓のそばで」
これが短い曲だが、霊感に満ちた傑作、よい曲を紹介している。
最後が4つのvlのための協奏曲 ロ短調
これはお馴染みだが、各パート一人ずつ(合奏群なし)の室内編成、これがターフェルムジークの本領発揮と思えるきりっと決まった演奏。メインの「四季」より追加された2曲が気に入ってしまった;
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