Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

フライブルク・バロック0:ヴィヴァルディ「四季」  

ヴィヴァルディ「四季」の続きです。
バロック時代の人々と現代では、強奏音とか急速なテンポとかには刺激の受け方が随分違うだろうと思います、クラヴィコードとかリュートなんて微弱な音の楽器が使われていたのが何よりの証拠かと。描写音楽でもある「四季」もそんな当時、新作の現代音楽として聴かれていたわけでもあるし、どれほどの刺激性をもって演奏していたことか?現代の我々がまったく同じ追体験をするというのは無理で、現代人に通じる演奏が必要、そういう意味で古楽奏法の美質を掬いあげ、現代感覚と融合させた演奏が生れざるを得ないでしょう。新たな録音が出るたびに演奏者は新鮮な何かを盛り込まないといけない、名曲ゆえの苦心があるものと思います。曲そのものは耳タコだが、様々な新録音がどんなアプローチで繰り出してくるかが面白いです。

フライブルクbo
ヴィヴァルディ:協奏曲集『四季』、『海の嵐』、『喜び』
 ゴットフリート・フォン・デル・ゴルツ(指揮&Vl)、
 フライブルク・バロック・オーケストラ
 ザ・ハープ・コンソート
1996年12月 DHM


今日は1996年録音、最新ではないがゴットフリート・フォン・デル・ゴルツ:指揮とvl、フライブルク・バロック・オーケストラの四季です。ここでは通奏低音にハープとリュート属の集まった撥弦群団ザ・ハープ・コンソートが加わるという編成、まるでモンテヴェルディのオペラの合奏群のようです、そして撥弦群はトゥッティでの描写でパーカッションの効果も含めたダイナミズムを出す。ややオフマイクの録音で多くの楽器が響きわたる雰囲気を捉えている。
「春」の開始は嫌がうえにも第一印象となる、溌剌としながらも弦楽はしなやかな奏法も聴かせる、ゴルツのソロvlの俊敏でしなやかな演奏が全体を統率しているようだ。装飾演奏も鮮やかで洗練された味わいで良い。
「夏」の始まりは非常にゆっくり、気だるく憂鬱そうな感じが際立つ、そこに通奏低音のテオルボが和音を入れるが、テオルボってこの雰囲気にぴったりなんですね;ぐっと弱奏にしたあと、急速部分を激しくエッジを立てて演奏、終楽章も同様に凄みを聴かせる。
「秋」はリズムをくっきり闊達に開始、第二楽章が一際いい、無から立ち上がる弦の和声、極めて弱奏のまま"静の緊迫"に引き込む、ここではハープが遠鳴りのように控え目にアルペッジョを入れ、効果的で良いセンス。
「冬」の開始は弦がブリッジ近くを弱音で擦り、凍りつくような描写も見事、全体にゴルツの弾く美音で統率された合奏が良いまとまりで最後まで心地よく聴かせる。
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