Micha クラシックとリュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

フィンランド・バロックO:J.C.グラウプナー  管弦楽組曲集  

過去にも話題にしたバロック後期ドイツの作曲家ヨハン・クリストフ・グラウプナー(1683-1760)はテレマン、ヘンデルに次ぐ人気を誇りながら、膨大な作品は200年もお倉入りしていたそうです(詳細、wikipedia:Johann Christoph Graupner)20世紀の終盤、ピリオド演奏が盛んになった良いタイミングで復活してきたと言える。バッハ、ヴィヴァルディなどと違い、古楽器とその奏法で初めて真価が聴けるタイプでしょう。遅ればせながら管弦楽組曲のCDを購入、

grau suite
組曲 ヘ長調 GWV450
組曲 ト長調 GWV458
組曲 ヘ長調 GWV451
フィンランド・バロック管弦楽団
シルッカ=リーサ・カーキネン=ピルク(指揮&ヴィオラ・ダモーレ)
2013年5月20-22日 シウンティオ教会


今回はフインランド・バロックOによる、ソロ楽器にflトラヴェルソ、シャリュモー(クラリネット系の楽器)、ヴィオラ・ダモーレ、ホルン、ファゴットを含む多彩な組曲、フランス序曲で始まり、舞曲が続くものだが、ソロ楽器達が合奏協奏曲のように扱われる、バッハの管弦楽組曲No.2のような息の長い旋律を聴かせるタイプと異なり、簡潔で器楽的なテーマを各声部が組手で曲を形造って行く、どちらかというとテレマンに近いが、独自の作風というべきと思う。数少ない弟子のJ.F.ファッシュは確かに近い作風に感じる。

組曲 ヘ長調 GWV450
(ソロ楽器、トラヴェルソ、ヴィオラ・ダモーレ、シャリュモー)
序曲のグラーヴェから早くも3つのソロ楽器を聴かせる、どれか1つがメインになることなくソロ群の扱いである、続くフーガの主題は当然簡潔だが、練られた味がある、フーガの間にテレマン風の快活なソロ群の演奏が入り見事に連なる。2曲目は活発なガヴォット、ここでも快活なソロが魅力。4曲目のサラバンドはゆったりと各ソロ楽器の美しさを聴かせる、ヴァイオリンとは明らかに違うヴィオラ・ダモーレの倍音の雅な響き、シャリュモーとトラベルソの柔らかな響き、優しい音の楽器が揃った魅力。5曲目は異色な感覚のポロネーズ、終曲はゆったり感覚のメヌエット、中間部は3つのソロを聴かせる。

組曲 ト長調 GWV458
(ソロ楽器、ヴィオラ・ダモーレ、ファゴット)
これもフランス流の序曲で始まる、ソロが活躍するのはアレグロに入ってから、ヴィオラ・ダモーレをファゴットが助奏する形、ヴィオラ・ダモーレの重音奏法が美しい。2曲目アリアは農民の踊りを思わせる、ドローンの入った活発な音楽。3曲目サラバンドはまたヴィオラ・ダモーレのしなやかな魅力としっとりした曲相、アーチリュートの奏でるリアリゼーションが雰囲気を引き立てる。5曲目ラルゴはファゴットが先導しヴィオラ・ダモーレが続く、バックはピッチカートで伴奏するきわめて繊細な楽章。終曲メヌエットもソロが楽しませるが、全体にヴィオラ・ダモーレが魅了する作品。

組曲 ヘ長調 GWV451
(ソロ楽器、トラヴェルソ、ヴィオラ・ダモーレ、シャリュモー2、ホルン)
この曲が最もソロ楽器が賑やかであるが、おのずとホルンの存在は大きく聴こえる、グラーヴェからホルンが朗々と響く、フーガに入ったあと、バックが止み、ソロ楽器の透明感のある重奏、とくにホルンの美しさに魅了される、これは名演。3曲目のサラバンドでやはりソロの美しさが満喫できる。4曲目メヌエットは快活で心地よい、ロンドのようにソロ演奏が挿入される。終曲にはシャコンヌが置かれる、月並みではない練られた主題で味わいがある、当然、ソロ楽器による変奏も入るが、ホルンの妙技は聴き応えがある。

グラウプナーはバッハ並みの膨大な作品量だそうで、続々と録音物が出てくるでしょうが、聴いていくとなると気が遠くなります;
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category: J.C.グラウプナー

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