Micha クラシック&リュートの楽しみ

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コダーイSQ:ハイドン弦楽四重奏曲Hob.Ⅲ:75,76,77  

ベートーヴェンやブラームスの凝りに凝った室内楽をしばらく聴いた後、ハイドンを聴くとほっとします、コダーイSQのBOXセットも全曲聴くにはまだ程遠い有様です;
CDをかけた瞬間の鮮明な好録音の響きがまず良い、コダーイSQの演奏は透明で必要なものはちゃんとあり、余計な雑味がなく、これほど良く出来た全集ものは他にありません。純粋にハイドンを聴かせてくれて、妙に思い入れの過ぎた1枚ものより良い。今日はCD22より、Hob.Ⅲ:75、76《五度》、77《皇帝》です。

コダーイSQ
コダーイ弦楽四重奏団 ハイドンSQ:BOX CD22

Hob.Ⅲ:75 ト長調、第一主題が各声でポリフォニックに弾かれる始まり、提示部最後にでてくる第二主題(score.72~)が愛らしくリズミカルでじつに楽しい、提示部の最後は一気の下降音階を4パートが引き継いで面白い。展開部に何とも言えぬエレガントな和声が第一vlを支える(score.102~)ここ、いい、時間にして僅かだが引き付ける魅力が随所にある。再現部にかけても充実している。
第二楽章はアダージョ・ソステヌート、4パートのポリフォニーで始まり、穏やかな弱奏で滋味に満ちた味わい、第一vlとvcの対話の部分をおく。
メヌエットはプレストの指定でキビキビ、まさにスケルツォのように聴こえる、トリオは楽譜に指定はないがアレグレットくらいになり、第一vlのおどけるようなソロをピツィカートが伴奏。
終楽章はト短調となり、異様な雰囲気の主題、三連符の素早い走句で進む快速感、チェロの長々と弾く走句も印象的、一味捻った楽章で楽しませる。

Hob.Ⅲ:76 ニ短調《五度》 、第一楽章は副題どおり、五度音程をもつ動機、アレグロの流麗な感覚が心地よく、ちょっとボッケリーニにありそうな味もある、展開部は転調しつつ、聴き応えのある書法、終結の前にritがあり、もうひと押し展開を聴かせて終わる。
第二楽章、ほっとくつろぐテーマの変奏曲。
メヌエットは悪魔のメヌエットと呼ばれる、怪しげな息の長いテーマが第一&第二vl組と、va&vc組の2声できっちりカノンしていく、これがしつこく悪魔が追ってくるように聴こえる、見事な効果。トリオは明らかにメヌエットと連結されている。
終楽章、ここも小悪魔のロンドといった感じ、快速で結構メロディック、この楽章もちょっとボッケリーニ風の味、しかし構成はいつものハイドンらしい、痛快に締めくくる。

Hob.Ⅲ:77 ハ長調《皇帝》、第一楽章、健康的な第一主題、弾むような感覚でscore.8からチェロのC音の上に他パートが属七を奏でる濃厚感で引き付ける、この楽章は4パートがまさに対等で彫が深い。コダーイSQは程よい快速ですっきりと演奏。
第二楽章、変奏テーマはハイドン自身も愛奏していた現在のドイツ国歌、短い歌曲なれど和声を含めてこのような人々を暖かい希望で包むような特別な曲はそうそう出来ないでしょう。複雑な交響曲を書くより難しいかも?各パートが順にテーマを奏でオブリカートの変奏を重ねていく、コダーイSQのようにごく清楚に演奏すればいい。
メヌエットはくつろいだ主題で4つのパートが味わい深く絡み合う、短調となったトリオも同様の感覚。
終楽章をハ短調にするところが非凡な閃き、重音奏法で力強く開始、三連符の素早く駆け抜けるパッセージを第一vl以外も奏で、立体的な聴き応えも十分、展開部以後もまさに切迫する充実度、特にvcのパッセージが力強く、引き付けられる。
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category: F.J.ハイドン

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