Micha クラシック&リュートの楽しみ

クラシック音楽とリュート、自然・科学の話など

WeissのファンタジーⅢ  

Weissのファンタジー、しつこく続けます;
私がリュート・オリジナル作品に拘るのは、作曲者がリュートの達人で、楽器が魅力的に響くように書いてあるからです。このファンタジーにもそれが随所にあり、下はその一例です。
譜例
五線譜を合わせて書きましたが、旋律が音階的に動くところでも、下のタブラチュアでは同一弦の連続使用をできるだけ避け、アルペッジョ的に弾くようになっています、赤線で示したように音を残し、次の音に重ね、レガートな華やぎを聴かせるんです、これがバロックluteの醍醐味。よって先に鳴った弦に触れないように次の弦を押えないといけない、また鳴っている1コースに触れないよう、2コースで下降スラーをやる、といった場面もあります。また音量の粒が揃うよう細心の弾弦コントロールも必要です。
何らかの曲をバロックluteに編曲する際も、この美質を活かした編曲をしないと価値も半減してしまうので難しいでしょう。

ちなみに下はバロックluteの指板表、1~6コースの開放弦の音からd-moll調弦と言われますが、1と2コースの音程は3度と近い、特有の奏法がしやすい調弦になっています。これもルネサンス時代の調弦から様々な変則調弦を試みた末に完成したものです。クリックで全体表示
バロックlute調弦
13c lute
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category: 演奏について

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コメント

深い考察と楽曲分析が進んでいますね。
このヴァイスのファンタジーはひとつの宇宙といってもよいくらいのものです。この曲を正しく仕上げられれば、他の10数曲をさらうより効果があると思います。あらゆる音楽的な要素が詰まっています。

良い師匠に正しく正統に習える環境があるというのは実にすばらしいことです。
じっくり仕上げられて、この曲をご所有の名器でぜひ動画にアップしていただけたら嬉しいです。
 
追伸
 その後、首の調子はいかがですか。手術の件を以前拝見しましたが。どうぞ無理をなさらずにご自愛くださいませ。

白くま #rRXT2GBU | URL
2014/07/22 10:11 | edit

白くまさん、どうもありがとうございます。

7月からやや小康状態になって、どうにか楽器が弾けるので手術は一時延期しています、いよいよ悪くなったら受ける予定です。

このファンタジーは何回弾いたことかわかりませんが、まず曲自体飽きることのない傑作ですね。プレリュード的な前半、対位法の後半、短い時間に学ぶべきことがいっぱい詰まっているし、砂を噛むようなエチュードを弾くよりよほど効果があると思うありがたい曲です。
録音機材だけは随分前に用意して埃をかぶっています(笑)早く稼働させたいです。

michael #xNtCea2Y | URL
2014/07/22 19:20 | edit

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