Micha クラシック&リュートの楽しみ

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オーケストラ版と編曲版:ベートーヴェン交響曲 第7番  

ベートーヴェン交響曲 第7番は特に好きな曲なので様々音盤を集めていますが、編曲ものも興味深い。以前取り上げた、プロ・アルテ・アンティクァ・プラハによる弦楽五重奏版も巧みな編曲で意外にスケール感があった、今日取り上げるフランツ・リストによるピアノ・ソロ編も聴き応えがある。演奏はコンスタンティン・シチェルバコフ、巧みな強弱法でピアノ1台というハンディを克服したような名演。

liszt be sym7

リストの編曲も主要なパートは極力省略せず、3本の手で弾いているみたいな超難度のものと思うが、さすがに部分的には割愛もやむなしのところがある。適宜ピアニスティックに変更して上手くまとめたところもある。目まぐるしい終楽章はちょっと省略感が目立つが限界のところでしょう。ただ純粋にピアノの粒立った音のみで、オーケストラのような響きの混雑がなく、各声部が明確に聴けるのは大きな利点。

下の譜例は後半、展開部に入ってからの26小節目、

譜例1

赤枠の第二vlの奏でる小刻みなリズムは、まさに第7番らしい切れ味の躍動感を聴かせるのに重要なパート、さすがにピアノではもう1本手が要るようで省略されている。オーケストラの演奏でも音の混雑でこの内声が聴こえ辛い演奏が多い。唯一明確に聴かせるのがO.スウィトナー、SKBの録音で、混濁感を作らず、常に見渡しの良いオケ・バランス、

スウィトナーbe sym 7

「田園」も「英雄」も同様な表現効果で素晴らしい。曲の大筋を聴かせながらぐいぐい推進していくカラヤンの演奏でこのように内声を味わうことはできない。本当にティンパニの弱音一つでも大事な要の音だったりするので、それが聴こえないと肩透かしをくったようで不満でならない。昨日のC.デイヴィスのハイドンが好きなのは肩透かしをくわせない、いつも安心して聴けるところ。もちろん録音技術者にかかる部分も大きい。
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